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4匹の子猫 武井悠(北部報道グループ)<ゆんたくあっちゃ~>


4匹の子猫 武井悠(北部報道グループ)<ゆんたくあっちゃ~>
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 「ミャー」。9月末の夜、支社の外から突然聞こえた猫の声に引かれ、私は興味本位で裏口のドアを開けた。道路を挟んで向かいにいたのは、いつの間にか降り始めた雨でずぶぬれになった3匹の子猫だった。

 私は直感的に保護が必要と判断し、子猫を保護した。だがそのあとが問題だった。動物病院はすでに閉まっており、私の家も集合住宅でペットを飼えない。途方に暮れながら支社の連絡網で状況を報告すると、支社長から市内の保護団体への連絡を提案された。

 幸い団体と電話がつながり、団体での一時保護が決まった。だが安堵(あんど)したのもつかの間、子猫を見た団体代表の一言に衝撃を受けた。「この子たちは昨日、団体から引き取られた4匹の子猫と特徴が一致する。もう1匹いるはずだ」。代表の推測が正しければ、子猫は一度保護されたにもかかわらず、再び命の危機にさらされたことになる。後日、もう1匹も幸い見つかった。

 県の資料では2匹の猫が繁殖すると1年で72匹になるというシミュレーションもある。不幸な猫を減らすためにも避妊去勢手術などの対応が飼い主には求められる。

 4匹はリュー、キュー、シン、ポウと名付けられ、治療を受けながら元気に過ごしているという。 

私が書きました
武井悠 (北部報道グループ)