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性の多様性、中学生ら学ぶ 大宜味中 当事者matoさんが授業


性の多様性、中学生ら学ぶ 大宜味中 当事者matoさんが授業 LGBTQ+について生徒に伝えるmatoさん=10月17日、大宜味村の大宜味中学校
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 【大宜味】性的少数者(LGBTQ+など)の多様な家族像を発信し続け、自身も女性の同性愛者であるmatoさん(38)が10月17日、性の多様性について生徒たちに考えてもらう道徳授業を大宜味中学校で実施した。本島北部の子どもたちに若い頃から性の多様性について知ってもらうことが狙い。生徒らはグループワークを通じて、LGBTQ+の基礎知識について学んだ。
 matoさんは現在、大宜味村で女性のパートナーと子育てに取り組み、自ら運営するウェブサイト「fufu―hug(ふふはぐ)」で家族の経験などを紹介しているほか、県内各地で多様性に関する授業や講演会を開いている。
 大宜味村でもこれまで子どもや保護者などを対象に講演会を開いてきたが、多様性を知る環境が本島中南部に比べて少なく、北部地域での活動をさらに充実させたいという思いがあった。
 その中で生徒に考えながら学んでもらう道徳授業を目指す大宜味中と考えが合致し、今回の授業に至った。matoさんは授業後に「その人がどう生きたいかを選択できる社会であってほしい。来年以降は、なぜ差別が生まれるかなど深掘りした授業もやりたい」と話した。
 2年の宮城泰利さん(14)は「自分の友人や周囲からLGBTQ+であると伝えられた時には、しっかりと受け入れたい」と語った。 (武井悠)