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東村平良区青年会が活動再開 比嘉会長 伝統文化継承取り組む


東村平良区青年会が活動再開 比嘉会長 伝統文化継承取り組む 平良区青年会長の比嘉大悟さん=10月29日、東村の村営体育館
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【東】新型コロナウイルスの感染拡大で2020年から活動を停止していた東村平良区の青年会が、今年から比嘉大悟会長(27)を筆頭に活動を再開した。青年会の最大行事は旧盆のエイサー。比嘉さんは「伝統文化を守ることは必要だが、継承手段を変化させないと守れない」と訴え、動画投稿サイト「ユーチューブ」を活用するなど、伝統文化の継承に向けた新たな取り組みを進めている。
 比嘉さんは当初、最後の青年会長として青年会を解散する手続きを取ることを考えていた。しかし、先輩たちの活動を残したいという後輩の思いを聞き、「やるなら100%やりつくそう」という思いで青年会の活動を再開した。
 比嘉さんが特に力を入れているのがエイサーだ。小さい時に見たエイサーを「当時は『魅せるエイサー』でかっこいいと思った」と振り返る。
 だが、近年は住民の高齢化などから大学生と一緒に踊ることに重点が置かれ、「魅せるエイサー」ではなくなったという。自分たちが見てきたエイサーを改めて披露し、次の世代にもかっこいいと思ってもらうことが狙いだ。
 今年4月には会のインスタグラムも立ち上げ、エイサー本番が近づいた8月後半には、練習風景などを数日おきに投稿した。比嘉さんは青年会の存在意義について「昔は助け合う団体だったが、今は現代的手法で文化を受け継ぐ担い手の役割もある」と語る。
 東村の次の100年に向け「次世代の子どもたちが村の歴史や文化を愛して誇りを持てるような村になってほしい。会としても動画やSNSなど若い世代にも伝わるような現代的手法で伝統文化を継承したい」と意気込む。 (武井悠)