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離島医療の現状や課題学ぶ 渡嘉敷 県看護大1年生、平和学習も


離島医療の現状や課題学ぶ 渡嘉敷 県看護大1年生、平和学習も 平和学習で「集団自決跡地」の慰霊碑を訪れ黙とうする県立看護大の1年次生ら=10月31日、渡嘉敷村北山
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【渡嘉敷】離島の住民との交流を通して、看護の対象の広がりや看護の対象者が生活する場の広がりを理解することなどを目的に、県立看護大学1年次生の「島嶼(とうしょ)・国際保健看護実習」の渡嘉敷村実習の1クール(10月31~11月1日、12人)と2クール(11月7~8日、12人)がそれぞれ実施された。
 同実習は座間味、阿嘉、久高、伊計、浜比嘉の各離島に学生が割り振られて実施された。
 渡嘉敷実習の初日は、地元の平和ガイドを講師に、島の自然、歴史、文化などの講話や戦跡碑「集団自決跡地」「白玉之塔」などを巡るフィールドワーク(平和学習)。知念優渡嘉敷区長による地域行事などの講話、渡嘉敷小中学校を訪問して野村さとみ養護教諭との情報交換のほか、離島医療の現状を知るため渡嘉敷診療所を見学した。
 2日目は村中央公民館で、地元の母子保健推進員、民生委員との活動などに関する情報交換をした。
 宮里芳聖さん(19)は「島の人々は離島のハンディを乗り越えて、楽しく暮らしていることが分かった」と感想を話した。
 仲宗根妃李(きさき)さん(19)は「島の集団自決の悲劇を初めて知った。また、歴史教科書から集団自決の日本軍の強制の実相が削除されたことも初めて知った」と話した。 (米田英明通信員)