【南城】南城市大里大城区に伝わる独自の組踊「大城大軍」が12日、10年ぶりに上演される。本番に向けて区民らは熱の入った練習に励んでいる。
「大城大軍」は1946年まで毎年上演していたとされるが、戦後の混乱で途絶えていた。88年にアルゼンチンで台本が見つかり、89年に復活した。以後数回上演し、2003年から10年に1度上演している。
物語は大城区を舞台にしたあだ討ちもの。島添大里按司との戦いに敗れた大城按司の子・若按司が、佐敷按司と協力して島添大里按司を倒す内容だ。
出演者は5月から週2回の練習を始め、9月からは週3回に増やし、完成度に磨きをかけるため稽古に取り組んでいる。10月29日は本番さながらのリハーサルを実施したが、緊張でせりふが出てこないなどの課題が残った。今月2日の稽古では、出演経験のある指導役らが舞台下で厳しく目を光らせ「もっと腰上げて」などと声をかけていた。
大城区文化保存委員会の城間努会長(61)は「10年のスパンは長い。忘れてしまう部分を(過去の公演を収録した)DVDを見て思い出すのが大変」と語る。「本番までに満足できるような形に持っていきたい。他市町村からも見に来てほしい」と来場を呼びかけた。
12日は大城集落センター前特設ステージで、午後6時から前座として琉球舞踊などが披露され、「大城大軍」は7時から上演される。雨天時は19日に延期する。 (上江洲仁美)
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「大城大軍」10年ぶり上演へ 南城・大里大城区 あす集落センター 区民ら稽古に熱
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琉球新報朝刊
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