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新力Baby初制覇/秋の全島闘牛/軽量級は彪獣王が初防衛


新力Baby初制覇/秋の全島闘牛/軽量級は彪獣王が初防衛 新力Baby(左)がバブル(右)の横っ腹を目掛けて飛び込もうとする=うるま市石川多目的ドーム
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 第119回秋の全島闘牛大会(一般社団法人沖縄県闘牛組合連合会主催、琉球新報社共催)が12日、うるま市石川多目的ドームで開催された。大会直前に中量級のタイトルマッチを含む2試合が取り消しとなり肩を落とした闘牛ファンも多かっただろう。ところが、ふたを開けてみれば封切り戦から白熱した激戦が続き、全島一決定戦を迎えると会場の熱気は最高潮に達する大盛り上がりをみせ、大いに闘牛の醍醐味(だいごみ)を味わえたのではないか。(1面に関連)
 注目の全島一決定戦(県知事杯)のバブル対新力Babyは多くの観衆が固唾(かたず)をのんで見守る中、両牛ともにエンジン全開で交角し対戦が始まった。新力Babyが得意の腹取り速攻を狙って飛び込もうとすれば、バブルは負けじとカケ技で押し込むなど互いに譲れない一進一退の攻防で会場を沸かす。
 バブルの得意なカケ技も新力Babyの強靱な首力の前ではいかんともしがたく、新力Babyのツキ技や前に出る圧力に屈し6分21秒で自ら戦列を離れた。軍配が挙がると割れんばかりの歓声と拍手、指笛が響いた。初の全島一牛に輝いた新力Babyの牛主平田ひとみさんは「手塩にかけて育てた愛牛が大一番で勝ち、最高にうれしい」と目に涙を浮かべた。
 軽量級優勝旗争奪戦(琉球新報社長杯)は王者彪獣王(とらじゅうおう)が挑戦牛の与那国同志号を撃破し初防衛に成功。彪獣王は与那国同志号が再三繰り出す強烈な押し込みに首を折られながらも持たせ込みで耐えた。正面に体勢を立て直すと持ち前のトガイー角を使ったカケ技で徐々に主導権を握る。与那国同志号が彪獣王の鋭く切れる角を嫌がり10分34秒で敗走した。 (平川智之通信員)
 【全島一決定戦(県知事杯)】新力Baby
 【軽量級優勝旗争奪戦(琉球新報社長杯)】彪獣王
 【ゆかり賞】昇(マチー大城)龍
 【敢闘賞】南星朱蘭(なんせいしゅらん)
 【殊勲賞】友羽総業覇鬼(ゆうはそうぎょうはき)

第119回 秋の全島闘牛大会 番付 紅 結果 白 全島一決定戦 バブル  6分21秒 ☆ 新力Baby 中量級優勝旗争奪戦 黒獣王  取り消し  刃誡皇 軽量級優勝旗争奪戦 彪獣王 ☆ 10分34秒  与那国同志号 4 貴花大獣王 ☆ 1分58秒  雷神大力 5 二代目武捷龍  6分30秒 ☆ 南星朱蘭 6 ファイティング力◯志 ☆ 5分39秒  拳勝銀虎 7 勝山天王  35分18秒 ☆ 昇(マチー大城)龍 8 武玄大力  3分53秒 ☆ 友羽総業覇鬼 9 あん樹彦星  13分44秒 ☆ 幸皇 10 しらみず凰樹  1分47秒 ☆ 馬天白冠 11 しんちゃん  取り消し  まんぷく白桜