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洋服から環境を考える フードリボンとNICO共催 国頭・辺土名小で出前授業 麻袋プランター活用も


洋服から環境を考える フードリボンとNICO共催 国頭・辺土名小で出前授業 麻袋プランター活用も 麻袋プランターにキンギョウソウを植えた辺土名小6年生と、出前授業を行った長谷場咲可さん(後列右端)、平良香織さん(同右か2人目)=4日、国頭村立辺土名小体育館
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 【国頭】身近にある洋服から、地球環境やSDGs(持続可能な開発目標)について考える出前授業が4日、国頭村立辺土名小学校(佐藤繁校長)で開かれた。繊維・ファッション業界の事業者を中心に発足した一般社団法人天然繊維循環国際協会(NICO、八木原保理事長)と、未利用農産物を天然素材として生まれ変わらせ土に返す循環モデル活動などに取り組むフードリボン(宇田悦子代表)が共催した。

 辺土名小学校の6年生18人は、普段何気なく着ている身近な洋服などから地球に優しい環境づくりを考え、実践することでSDGsを目指す活動の大切さを学んだ。

 講師を務めたNICO事務局の長谷場咲可さんは、二酸化炭素(CO2)の増加で2034年末に地球の平均気温が1.5度上昇する可能性があることを説明した。その結果、さまざまな悪影響をもたらすことを伝えた。

 普段着ている衣服について、天然繊維、化学繊維、混紡繊維の特徴を紹介した。化学繊維は洗濯でマイクロプラスチックが流れ出る問題があること、合成繊維が海洋のマイクロプラスチックの35%を占めるといわれることなどを伝えた。児童らは真剣に耳を傾け、大量の洋服が廃棄処分される映像などに驚きの表情を見せていた。

 長谷場さんは「普段の生活の中から、地球環境に負担があるということを感じ、自分に何ができるかを考えてほしい」と話した。

 教室での授業を終えると体育館前に移動して、麻袋プランターを活用して自分たちで種子から育てたキンギョソウの苗を植えた。

 プランターは校庭に並べ、卒業式の会場に飾る予定という。児童らは「卒業式にきれいな花が咲くように、水まきや管理を頑張る」と笑顔を見せた。久高将仁さんは「ごみがいっぱいでびっくりした。環境によくないごみを出さないように、自分も努力していきたい」と感想を述べた。
 (新城高仁通信員)