二十五年忌 門中の繁栄願う 糸満 幸地腹・赤比儀門中墓で香盆祭


二十五年忌 門中の繁栄願う 糸満 幸地腹・赤比儀門中墓で香盆祭 幸地腹・赤比儀腹門中の繁栄を願い歌三線が奉納された二十五年忌香盆祭=11月26日、糸満市糸満
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 糸満市にある県内最大の門中墓、幸地腹・赤比儀腹門中墓で11月26日、二十五年忌香盆祭(コーブン、年忌祭)が執り行われ、両門中の子孫らが出席した。香盆祭に合わせて墓を改修したことが報告され、関係者が両門中の繁栄を願った。
 幸地腹は市内最大の門中で、子孫の数は現在約2700人。赤比儀腹門中は約千人で、それぞれ沖縄本島各地や八重山、県外に住んでいる。
 同門中墓は1684年に建てられ、1935年に今の形に改築された。5400平方メートル余りの敷地に、トーシー墓(当世墓)や遺骨を一時安置するシルヒラシ墓、納骨堂などがある。香盆祭に合わせて階段をスロープに改修したほか、排水溝を新設したり看板を設置したりした。
 祭事では歌三線などが奉納され、子孫らが次々に焼香した。幸地腹門中の上原幸久代表理事(59)は「これまで引き継いできた門中墓を、会員と共に次の世代につないでいきたい」と述べた。赤比儀腹門中の金城巖理事長(73)は「階段がスロープに改修され、お年寄りらが参りやすくなってよかった。今後も歴史ある門中墓を守っていきたい」と話した。

 (岩切美穂)