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越来グスク史劇 児童ら披露/越来小/きめ細かに演出、観客魅了


越来グスク史劇 児童ら披露/越来小/きめ細かに演出、観客魅了 熱演、披露した学習発表会=17日、沖縄市立越来小学校体育館
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【沖縄】沖縄市立越来小学校(渡久地裕子校長)が17日に同校体育館で開いた学習発表会で、5~6年生総勢100人余が琉球創作史劇「越来城と白椿」を披露し、会場を埋め尽くした父母や住民に大きな感動を与えた。区内で琉舞研究所を主宰する平良須賀子さんの構成劇で、発表会では10年ぶりの上演。
越来グスクは世界遺産には登録されていないが、琉球王朝の尚泰久、尚宣威の両国王の、王子時代の居城で重要な戦略拠点だったといわれる。史劇では当時の豊かな農耕地域の活況、尚泰久が世利休との間にもうけた男児を祝い贈ったとされる白椿の由来、ウスデーク、獅子の舞、金丸、阿麻和利、鬼大城(うにうふぐしく)、百度踏揚(ももとふみあがり)など、越来グスクに関係する人物などの小解説を挟みながら、児童が熱演した。
多彩な小道具がそろい、衣装も役柄に合わせるなどきめ細かな演出で会場を盛り上げた。場内の高齢者も感嘆、感動の声を上げ盛大な拍手を送った。
平良さんは「素晴らしい出来栄えだった」と涙ぐんだ。渡久地校長は「若い父母は越来グスクの変遷を知らない方が多い。児童らに伝えるのも学校の役割」と継承の重要性を強調した。 (岸本健通信員)