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幼稚園の恩師と35年交流/沖縄市・比嘉さん/「私の心の支え」、家族で文通


幼稚園の恩師と35年交流/沖縄市・比嘉さん/「私の心の支え」、家族で文通 恩師と交流を続けている比嘉さんファミリー =19日、沖縄市の比嘉さん宅(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【沖縄】約35年前に通っていた幼稚園の園長と交流を続けている人がいる。文通や年賀状のやり取りを通して家族の近況を報告している比嘉美奈さん(40)だ。美奈さんは「園長先生は子どもの頃から私をずっと見守ってくれている。私の子どもたちの成長も見守ってくれる特別な方です」と話す。
 美奈さんは那覇市出身で夫と3人の娘の5人家族。約3年前まで那覇市に住んでいた。現在は沖縄市で暮らしている。
 文通を続けている相手は美奈さんが通った幼稚園の、当時の園長の友寄隆静さんだ。美奈さんは卒園後も友寄さんに年賀状を送るなど交流を続けている。長女の安寿さん(10)が、美奈さんと同じ幼稚園に入園した頃からは毎年クリスマス時期に、家族の日常や子どもたちが頑張ったことなどを手紙につづり、子どもたちが手作りしたプレゼントを贈ることが恒例となっている。手紙を受け取った友寄さんも自身の近況を書いた手紙や写真、子どもたちへのクリスマスプレゼントを贈っている。
 昨年は、3人の子どもたちが手作りした絵本「おとうさん、だいすき?」(文・次女の愛紗さん、絵・安寿さんと三女のこころさん)を贈った。父の真也さん(40)のことが大好きという思いを描いた。その絵本を手にした友寄さんはとても感動したといい、友寄さんが現在園長を務める沖縄市内の保育園で子どもたちや職員を前に読み聞かせをしたという。今年は安寿さんが書いた作文がコンクールで入賞したことなどを報告した。
 幼稚園の頃の美奈さんと一緒に撮影した写真を大切に持っているという友寄さん。「子どもたちからの贈り物や美奈さんからの手紙は宝物。美奈さんは私が誇れる教え子」と話した。
 美奈さんは「泣き虫で手がかかった私を園長先生は大丈夫だよといつも励ましてくれた。園長先生は私の心の支え」と感謝し「子どもたちは園長先生からのお手紙をママのサンタさんが届くと楽しみにしている」と語った。 (中川廣江通信員)