甘い香りに包まれて 黒糖イベント 王朝時代から愛される至高の味わいを 沖縄市・パークアベニュー


甘い香りに包まれて 黒糖イベント 王朝時代から愛される至高の味わいを 沖縄市・パークアベニュー 黒糖作りの実演も行われたイベント「ART TO KOKUTO」=12月9日、沖縄市パークアベニュー
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 【沖縄】2023年は沖縄に黒糖の製法が伝わり400年の節目だった。県黒砂糖協同組合(上原直彦代表理事)はその魅力をアピールするイベント「ART TO KOKUTO」を12月9日、沖縄市中央のパークアベニューで開催し、多くの人出でにぎわった。

 主会場はプレイヤーズカフェとトリップショットホテル7部屋の8カ所。通りに面した同カフェでは原料のサトウキビの搾汁と大鍋を使った黒糖作りを実演。あたりは甘い香りに包まれ、できたての黒糖を贈られた見物客から「まーさん」と驚きの声が上がり、80代の女性は「黒砂糖は茶わきに欠かせないよ」と笑顔を広げた。

 ショットホテルでは、県内で活躍する30人余のアーティストが制作したサトウキビをテーマにした置き皿工芸などを展示、黒糖づくしの菓子類の販売、体験会も開かれた。

 近年は黒糖を使った「イムゲー」の復活やラム酒製品、風味を生かした料理などが次々開発されている。企画運営したノイズ・バリュー社の池田泰斗戦略プランナーは「沖縄黒糖は琉球王朝時代から愛される至高の味わい。魅力を世界に発信できる無限の可能性がある」と強調していた。  (岸本健通信員)