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ヤンバルクイナ「上向き」ロゴと25年、デザインの青山さんに感謝状 「道の駅ゆいゆい国頭」のシンボルに


ヤンバルクイナ「上向き」ロゴと25年、デザインの青山さんに感謝状 「道の駅ゆいゆい国頭」のシンボルに 感謝状贈呈で(左から)金城茂社長、ロゴマークを作った青山惠昭さん、金城光正初代支配人=12月20日、国頭村の道の駅ゆいゆい国頭
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【国頭】昨年、創業25周年を迎えた国頭村観光物産「道の駅ゆいゆい国頭」の金城茂社長は12月20日、創業から現在まで同社のシンボルとして大切に使用しているロゴマークをデザインした青山惠昭さん(80)=浦添市=へ、ロゴの無償提供と長年の使用に対する感謝状と記念品を贈呈した。職員や役員らが見守る中、青山さんは「25年も使用いただき、感慨深いものがある」と語った。

 初代支配人の金城光正さん(82)=村辺土名=は、会社設立の際にロゴマークのデザインを国頭村内で募集したが、締め切り日を過ぎても応募者が現れなかった。

使用されているロゴマークデザイン

 オープンが迫り金城さんが焦りを感じていたところ、国頭村で余暇を過ごしていた青山さんとたまたま村内で居合わせた。青山さんは幼少期から高校まで国頭村で暮らした。その後は琉球大学で美術を学び、デザイン業に従事した経験もある。金城さんがデザインの応募がなく困っていることを打ち明けると、青山さんはデザインを快諾した。

 その後、2人で相談しながらデザインを進め、国頭村を象徴するヤンバルクイナを使うと決定。下向きで水を飲むシーンが描かれることが多い中、あえて上向きのクイナを描いた。ゆいゆい国頭がさらなる発展に向かうとの願いを込めた。

 ロゴは無事に完成。オープン後はレジ袋やシール、包装紙、紙袋などのほか、さまざまな場面で活用され、同社の「顔」となった。

 2023年9月1日には、25年の歳月を経て、青山さんからロゴマーク「ゆいゆい国頭」制作証書が送られた。その中には「クイナのバックには山、水、空を配置、全体的にシンボリックにデフォルメしたものです。作品が選考されたことを光栄に思います」と明記され、ふるさとへの思いがつづられている。

 金城茂社長は「どこへ行っても国頭と分かるデザインだ。青山さんが高校まで過ごしたやんばるが表現されている。これからも大事にし、ロゴができた経緯もつないでいく」とあいさつした。

 (新城高仁通信員)