「身近に預けられる人おらず、パニックに」 学童新設認めて 内間小校区の合同保護者会に60人 沖縄・浦添


「身近に預けられる人おらず、パニックに」 学童新設認めて 内間小校区の合同保護者会に60人 沖縄・浦添 内間小校区の学童クラブ新設について意見を交わす保護者=19日、浦添市の内間学童クラブ
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 【浦添】浦添市立内間小学校区内にある四つの放課後児童クラブ(学童クラブ)が19日、市内の内間学童クラブで合同保護者会を開いた。内間小校区の「うちま学童すくすくクラブ」の分室として運営する「うちま学童すくすくクラブ2組(仮名)」の新設を市に認めてもらうため、現状と今後の行動について意見を交わした。

 リモートも含め約60人が参加し、新設を求める署名活動の実施と、市役所前でのスタンディングアピール実施を決めた。

 小学3年の子どもが校区の学童を利用する保護者の女性は「子どもが2年生の時、学童に入れなかった。共働きのため身近に預けられる人もおらず、パニック状態になった。保護者が動いて直接思いを伝えないと、私のように同じ思いをする方がいるかもしれない」と話し、参加者に協力を呼びかけた。

 すくすくクラブ2組は、保護者の要望を受けて、2023年4月に一般社団法人「放課後子育て支援ネットいろは」が設置した。市からは新規開設クラブとして承認されておらず、家賃補助は受けられているが、1施設分の放課後児童健全育成事業補助金で2施設を運営するような状況になっている。

 保護者会によると24年度、すくすくクラブ2組の受け入れ定員を、補助金の大幅減額を避けるための25人にした場合、10人の待機児童が発生する見込みだという。新設が認められれば、受け入れ人数を45人にまで増やせる。

 一方、市は「放課後児童健全育成事業実施規程」で、別校区の学童でも定員に空きがあれば、隣接する校区に限り、待機児童の受け入れを認めている。市の担当者は「4月時点での学童利用者の推計値を集計している段階」とし、新設クラブの承認に慎重な姿勢を示している。

 (藤村謙吾)