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「クワズイモ」食べるためには… 地域の自然、独自の視点で 辺土名高生が研究発表会 沖縄


「クワズイモ」食べるためには… 地域の自然、独自の視点で 辺土名高生が研究発表会 沖縄 工夫をこらした課題研究発表会=1月23日、辺土名高校
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 【大宜味】辺土名高校(桃原健次校長)は1月23日、環境科3年生の課題研究発表会を行った。生徒らは「リュウキュウコノハズクの食性」「オキナワアオガエルの体色変化」「落ち葉コンポストと残飯コンポストの違い」「コワモンゴキブリの特性」「ナガサキアゲハ有尾型の繁殖と遺伝」「クワズイモの食用利用」「ホントウアカヒゲの声紋分析」「水生昆虫を用いた河川環境調査」など、高校生の視点でとらえた題材で科学的根拠をもとに実験調査、考察した結果を発表した。

 研究発表する生徒

 「ナガサキアゲハ有尾型」を研究した吉本瀧侍さんは、自然下で有尾型が確認される確率が200分の1であるという点に着目し、3年間継続して研究を行った成果を報告した。

 「クワズイモの食用利用」の発表をした牧野晴紀さんは、「芋」とついていながら「食わず」と、矛盾した名前が付けられたことに興味を持ち、「食べてみよう」と成分分析、塩酸処置などさまざまな角度で実験し食用利用の可能性を探った。

 牧野さんは「繊維もスポンジのようで面白い。おいしくはなかったが、刺激性の痛みやかゆみがあるシュウ酸カルシウムが多く含まれていることが分かっているので、その機能を何かに利用できたら面白いと思う」と述べた。

 発表を興味深く聞いていた保護者は「先を見据えた内容もあり何より実用性がある。学校の特徴を生かし、楽しそうに発表しているのが保護者としてもうれしい」と感想を話した。

 (安里郁江通信員)