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弥生杯 能登半島復興支援大闘牛大会 好取組満載 被災地へ支援 10日午後1時 うるま市石川ドーム


弥生杯 能登半島復興支援大闘牛大会 好取組満載 被災地へ支援 10日午後1時 うるま市石川ドーム 優力也願夢
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 弥生杯能登半島復興支援大闘牛大会(古堅闘牛組合主催、琉球新報社共催)が10日午後1時から、うるま市の石川多目的ドームで開催される。入場料は男性3千円、女性2千円、中高生千円、小学生以下は無料。弥生杯では好取組もさることながら、大会の目玉として軽トラックや大型テレビなど豪華景品が当たる抽選会を開いてきた。しかし、今年は地震によって甚大な被害を受けた能登半島の復興を支援するため、抽選会の代わりに主催の古堅闘牛組合から義援金100万円、昭和32年生闘牛愛好会から50万円が寄付される。 (平川智之通信員)

 ◇当日は午前10時から午後4時まで、石川庁舎と会場間でシャトルバスを巡回運行します。

◆シーの一番 古堅モータース☆剛力×竜輝白鳳
若手有望牛同士が激突

 シーの一番大型特番は、今後の沖縄闘牛界を担う若手有望牛同士が早くも激突する。
 古堅モータース☆剛力(ごうりき)は、鋭いトガイー角を使ったワリ技や腹取り速攻を得意とする。昨年10月のよみたん闘牛大会で初陣を迎え、雷電大河と対戦しわずか16秒で勝利した。対戦時間が短く本来の実力を見せることができずじまいだったが、ついにベールを脱ぐ時が来た。その実力はいかに。
 対する竜輝白鳳(りゅうきはくほう)は鋭いトガイー角を持つパンダ牛だ。ワリ技を得意とし左右の角をうまく使う巧みな角さばきに定評がある。相手の隙をついて一気に腹取りをする瞬発力も兼ね備えている。2022年3月のデビュー以来、南部王、望叶天龍、三四三、西松号を下して4戦全勝。
 古堅モータース☆剛力とは互いに攻撃スタイルが似ているため、激しい打撃戦や大型牛同士のスピードのある攻防が期待できるのではないだろうか。

◆シーの二番 全勝工業勝進龍×拳心
トガイー角対決、激戦必至

 シーの二番大型特番は、全勝工業勝進龍(ぜんしょうこうぎょうかっしんりゅう)と拳心(けんしん)が対戦する。全勝工業勝進龍は重量級の中でも常に上位ランクに位置する実力牛だ。戦い方は、持ち前のトガイー角を突き立て有無を言わさぬような強烈な押し込みで一気に決着をつけるのが特徴だ。
 戦歴は11勝3敗。中でも3戦目の大獣王との対戦は超重量級対決として多くの注目を集めた。結果は4分26秒で惜しくも敗北。しかし、昨年のリターンマッチでは見事に雪辱を果たしている。その他の黒星はイーグル王に2敗。直近では元徳之島全島一牛の一発逆転牛若赤丸に勝ち2連勝中だ。
 一方、拳心は鋭く長いトガイー角を持ち、左右のカケ技から腹取り速攻を得意とする万能型の荒技牛だ。初戦は、22年5月、徳之島で盛アコーを難なく下し白星スタートを切った。同年8月には沖縄の大会で1勝を挙げている。その後は徳之島で昨年5月に闘伸山を36秒、10月に大連を9分39秒で破り4連勝無敗。沖縄を代表する重量級トップランカー全勝工業勝進龍と徳之島で名をはせてきた拳心か、息つく暇もない激戦必至の展開が予想される。

◆シーの三番 古堅モータース☆若力×一発逆転牛若赤丸
元王者と若牛 注目の一戦

 シーの三番大型特番は古堅モータース☆若(わか)力(ぐてー)と元徳之島全島一牛・一発逆転牛若赤丸(いっぱつぎゃくてんうしわかあかまる)が対戦する。古堅モータース☆若力は昨年初陣を迎えたばかりの現在6歳の若牛だ。デビュー戦ではイーグル王をわずか16秒で撃破し闘牛ファンの度肝を抜いた。
 長く立派なトガイー角を使ったワリ技、カケ技、腹取り速攻の三拍子そろった猛撃で相手を攻め立てていく。対戦牛の一発逆転牛若赤丸は徳之島で5度の全島一王座防衛を果たし絶対王者として君臨した猛牛だ。長いカブラー角を持ち、相手の隙をついて一気に勝負を決める腹取り速攻を得意としている。昨年5月に行われた春の全島大会で王者・闘勢琥珀(とうせいこはく)に挑み、世紀の一戦として多くの注目を集めたのが記憶に新しいのではないだろうか。
 闘勢琥珀に敗れた後、9月に復帰戦として臨んだ全勝工業勝進龍との対戦では1分36秒で敗北。まるで精彩を欠いたような動きで調子を取り戻せていない様子だった。約半年間の休養を取り十分に英気は養われているのではないだろうか。再起をかけた一戦だけに、ここで元王者としての意地を見せてほしいところだ。

◆ジュニア対決 古堅モータース☆邁進力×優力也願夢
若牛同士 スピード戦期待

 封切り戦は、デビュー戦の古堅モータース☆邁進力(まいしんりき)と1勝を挙げている若牛同士の対決だ。古堅モータース☆邁進力は同牛舎で活躍した古堅モータース☆迎撃號の血を受け継ぐまだ3歳の若手有望牛だ。今にも突き刺さりそうな鋭いトガイー角を使い、ワリ技、カケ技、腹取り速攻を得意とするオールラウンダーだ。昨年のよみたん闘牛大会では決着をつけないアトラクションに登場すると素早い動きで腹取り速攻を繰り出すなど能力の高さを見せつけた。
 対する優力也願夢(ゆうりきやじーにー)は前徳之島全島一牛・黒龍王の子で徳之島産まれの1勝を挙げている3才のルーキー牛だ。やや横開きのトガイー角を持ち、カケ技からの腹取り速攻を得意としている。
 今年1月の新春北部大闘牛大会で初場所を踏み、伊江島黒豆を2分37秒で撃破している。まだまだ若牛の両牛だが日頃から十分に鍛錬を積んでいると思われ、スピードあふれる見応えのある試合になるのではないだろうか。