旧二十日正月祭で厄払い 宮古島・城辺比嘉 獅子舞囲みクイチャー


旧二十日正月祭で厄払い 宮古島・城辺比嘉 獅子舞囲みクイチャー 勇壮に舞い、集落内の厄払いをする2頭の獅子 =2月29日、宮古島市城辺比嘉
この記事を書いた人 Avatar photo 友寄 開

 【宮古島】旧暦1月20日に当たる2月29日、宮古島市城辺の比嘉集落で伝統行事、旧二十日正月(パツカショウガツ)祭が開かれた。2頭の獅子舞に続いてマーニ(クロツグ)の冠をかぶり三線やほら貝、鐘を打ち鳴らす住民らからなる列が集落内を練り歩いて厄を払い、無病息災や五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願った。

 旧二十日正月は、明治時代に字有地の財産を巡って対立していた平民と士族が和解した翌年の1913年から始まったといわれている。

 比嘉地域総合施設に集まった住民は、厄払いに続いて同施設の道向かいの広場に移動し、獅子舞を囲んでクイチャーを踊り無病息災を願った。また、獅子舞は住民が購入したトラクター2台の周りを3周し、トラクターの厄も払った。

 下地明自治会長(63)は「コロナで縮小して開催した時期もあったが、今回大勢の人が参加してくれた。参加した子どもたちが成長して伝統を継承してくれれば、地域活性化につながる」と語った。比嘉の獅子舞は2005年に市の無形民俗文化財に指定されている。

 (友寄開)