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最多23勝、テスリ華梨の折れない心 24日開催、平成若猪大会に寄せて 伊波大志氏(闘牛アナウンサー)


最多23勝、テスリ華梨の折れない心 24日開催、平成若猪大会に寄せて 伊波大志氏(闘牛アナウンサー) 現役最多出場牛としてその実績を誇る常勝会テスリ華梨(右)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄の伝統文化に、心躍る闘牛の競技があります。その中でも、「常勝会(じょうしょうかい)テスリ華梨(かりー)」は特別な存在です。一般的に闘牛は生涯で10から15試合を戦いますが、テスリ華梨は23勝9敗1分けという記録を持ち、これは現全島一チャンピオンの勝利数11勝を大きく超えます。

 テスリ華梨は2014年5月3日に徳之島で、剛千(ごうせん)という名でデビュー戦に挑みました。その後、徳之島での敗戦から沖縄への移籍、そして軽量級チャンピオンへ登り詰め、幾度の挫折からの驚異的なカムバックを果たします。彼の道のりは、逆境に直面しても決して諦めず、常に前を向いて挑戦し続けることの重要性を示しています。

 闘牛は闘争心が無くなったら引退です。牛によっては一つの敗北をきっかけに戦意を失い、引退する事もあります。テスリがすごいのは敗北しても心が折れない強い精神力にあります。年齢とともに体力は衰えますが、今が最盛期と思えるような活躍をしています。これまでのキャリアの中で連敗はほとんどありません。

 その不屈の精神は、闘牛のリングを離れても、私たち一人一人の人生に深い共感とインスピレーションを与えます。人生では誰もが挑戦と失敗を経験しますが、負けても折れない心を持ち続けることで、最終的には何度でも立ち上がり、成功への道を歩むことができるのです。テスリ華梨の伝説は、逆境を乗り越え、夢を追い続ける勇気を私たちに与えてくれます。テスリ華梨の拠点はうるま市赤野。24日午後1時からうるま市の石川多目的ドームで開催される「第13回平成若猪会大闘牛大会」に出場します。