コザ高校、60年越しに甲子園初出場記念碑 元副主将ら有志が発案、完成祝う 沖縄


コザ高校、60年越しに甲子園初出場記念碑 元副主将ら有志が発案、完成祝う 沖縄
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 【沖縄】1965年の春の甲子園で本島中部から初めて出場を果たしたコザ高校で、約60年の時を経て出場記念碑が完成した。これまで中部で甲子園に出場した10校のうち9校に記念碑があったが、コザ高にはなかった。当時監督を務めた県高野連元理事長の安里嗣則さん(83)が元気なうちに建立しようと昨年、甲子園出場時に副主将だった同じく県高野連元理事長の平良章次さん(76)ら有志が企画し、18日に完成式典があった。

 式典は安里さんや平良さんのほか、現役野球部員、コザ校同窓会の宮里好一会長や後援会の野原朝國会長、上江洲隆校長らが参加し、完成を祝った。

約60年ごしの甲子園出場記念碑が完成して喜ぶ当時の野球部関係者や現役野球部員、学校関係者団体の役員たち=18日、沖縄市の県立コザ高校

 記念碑の建立は昨年6月、安里さんを囲む会を開いた際に発案された。コザ高OBの町田宗徳さん(76)が、かつて自身の薬局が火事になった際に地域の人から600万円の寄付が集まったことから、地元に恩返しがしたいと建立費100万円の寄付を申し出た。この日は野球部OBがボール30ダースと新基準対応のバット3本も野球部に寄付した。

 記念碑には、出場メンバーの名簿のほか選手たちが大会に向かう際に那覇港で盛大に見送られている写真、甲子園球場を入場行進する写真なども刻まれる。

 安里さんは記念碑の完成に感慨深げだ。「これを見ると元気が出てくる。広いグラウンドでうんと練習し、甲子園に出てください」と現役部員を激励した。野球部の安里琉汰副主将(2年)は「先輩たちの記念碑の隣に僕たちが新しい記念碑を建てられるよう頑張っていきます」と力強く応えた。

 (島袋良太)