【南城】南城市立佐敷小学校6年3組の22人は、「地域と平和」をテーマにした総合的な学習で、地域の海岸でごみを拾い、集まったごみを加工、商品として販売する取り組みを行った。3組の児童たちは4日、同市知念の市地域物産館にブースを設け、商品を販売した。漂着ごみを使ったキーホルダーやお守り、ヘア飾り、写真立てなどが並び、訪れた人々が買い求めた。収益金は能登半島地震の被災者支援に充てる。
授業では、地元の海のごみを調べて地域の自然を守る意識を高めることや、活動を被災地支援につなげて平和について考えることを目指した。
児童たちは2月に海岸でごみ拾いを行った。ビニール袋やプラスチックなど多くのごみが集まった。その中から、ペットボトルのキャップやシーグラスなどを使って小物を手作りした。城間笑子さんは「最初は興味本位だったけれど、ごみ拾いをしてごみの量に驚いた」と振り返る。山本穂乃さんは「沖縄の海はきれいと言われるけど、漂着ごみがたくさんあることを知ってもらいたい。きれいな海岸になるといい」と話した。
店頭で募金活動も実施し、来店する観光客らに大きな声で募金を呼びかけた。収益を被災地支援に充てることは児童たちで決めたという。仲村咲心さんは「被災地では住む所がない人もいると聞いた。温かいご飯と場所を提供したい」と話した。
もうすぐ同校を卒業する児童たち。担任の仲嶺あゆみ教諭は「子どものやってみたいという思いを、関係団体や多くの人が応援してくれた。困っている人のために何ができるか考え、行動することで社会参加につながる。中学校でも主体的に動いてほしい」と願いを込めた。 (岩崎みどり)