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外来植物駆除は根気よく 国頭でイベント やんばる保護官事務所 高校生や一般参加も


外来植物駆除は根気よく 国頭でイベント やんばる保護官事務所 高校生や一般参加も 外来植物「ナガエツルノゲイトウ」駆除イベントの参加者ら=3月2日、国頭村鏡地の農地
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【国頭】環境省やんばる自然保護官事務所による「みんなで守る!やんばる地域、外来植物対策駆除イベント」が3月2日、国頭村鏡地で行われた。世界自然遺産に登録されたやんばる地域では、外来種の侵入や定着が生物多様性に大きな影響を与えることが危惧され、その駆除活動を環境省や国頭村が呼びかけている。

 この日は、村とタイアップするピータイム(那覇市)から31人、辺土名高校環境科から生徒6人と引率教諭、村内外からの一般参加ら約70人が参加した。作業した村鏡地の農地では、特定外来植物である「ナガエツルノゲイトウ」が、4カ月前に駆除作業を実施したにもかかわらず増え続けていた。

 作業に当たっては、村内外で外来種対策に取り組むネイチャーガイド・上開地広美さん(エンデミック・ガーデン・エイチ)が講師を務めた。上開地さんは、抜き取ったナガエツルノゲイトウを掲げ「現在花が咲いていない」「葉っぱや茎などから周囲の雑草との違いを見つける」「根っこが残ったり、茎の破片が落ちたら、そこからまた生えてさらに広がる」などと説明し、根絶には根気よく継続した駆除が必要だと話した。

 参加者らは、2時間の作業で約100キロのナガエツルノゲイトウを駆除。作業終了後は、靴底に付いた土などをしっかり取り払って全工程を終えた。駆除した植物は、村が指定する処分場に運搬、処理された。

 参加したカステヤノス・エミリさん(辺土名高2年)は「参加は2回目。前回駆除したときより多く感じた。これだけの大人数で駆除しても皆無にするのは大変。今後も参加をしていきたい」と話した。宮城武蔵さん(23)=東村=は「初めての参加で、根っこが深くて、こんなに大変とは思わなかった。コツコツと続けて減らしていくしかないと思った」と述べた。

 (新城高仁通信員)