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指針値超えるPFAS検出、飲み水は「問題ない」 金武町が見解 沖縄


指針値超えるPFAS検出、飲み水は「問題ない」 金武町が見解 沖縄 水道のイメージ
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 【金武】金武町が2023年に町内の河川などで実施した人体に有害とされる有機フッ素化合物(PFAS)の水質調査で、5カ所から国の暫定指針値を超える値が検出された問題について、町は15日、飲料水への影響について「(5地点から)飲料水は取水していないため問題ない」と見解を示した。

 国はPFOSとPFOAの合算1リットル当たり50ナノグラムを暫定指針値として定めている。今回の調査では最大で指針値の6.2倍に当たる310ナノグラムが検出された。

 指針値を超えた要因について町の担当者は、米軍基地の存在を可能性の一つとして挙げる一方、「防衛局を通じて米軍に調査を申し入れているが、それができないと原因ははっきり特定できない」と語った。基準値以下の数値である一方、毎年数値が上昇している大川については「飲まないようアナウンスするなど必要な措置を検討しているが、数値が基準値内のため、判断が難しい」とした。

 今後の対策について、仲間一町長は同日、本紙の取材に対し「米軍基地内の立ち入り調査について県軍用地転用促進・基地問題協議会(軍転協)を通じて国に要請する。一刻も早く調査し原因究明することが重要だ」と語った。

 (武井悠)