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身近にマイクロプラスチック 与那原 小中学生が採取体験、航海も


身近にマイクロプラスチック 与那原 小中学生が採取体験、航海も 小中学生が体験航海した帆船「みらいへ」=14日、与那原町の与那原マリーナ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【与那原】深刻な海洋汚染につながる微細なプラスチック片「マイクロプラスチック」について学ぶ勉強会が14日、与那原町の与那原マリーナで、町内の小中学生を対象に開かれた。日本パラオ青少年セーリングクラブが主催した。参加した児童らは町内の海岸の砂から小さなプラスチックの破片がどれだけ採取できるかの調査を実際に体験するなどして、マイクロプラスチック問題を学んだ。
 日本パラオ青少年セーリングクラブは3月から日本とパラオを結ぶヨットレース大会を開催し、参加したヨットや帆船が今月上旬に与那原沖にゴールしていた。参加船は海洋研究開発機構(JAMSTEC)の依頼を受けて、マイクロプラスチックを回収しながら航海してきた。
 勉強会では、名護市にあるJAMSTECの研究情報発信拠点・国際海洋環境情報センター(GODAC)の担当者が、マイクロプラスチック問題の世界的な現状を紹介した。レースでの回収状況の報告もあった。
 町内の海岸のマイクロプラスチックの量を参加者が実際に調べる時間もあり、子どもたちがルーペやピンセットを持ち、目を細めながら配られた砂の中からプラスチックの破片を探した。参加者らは、身近な海岸にも多くのマイクロプラスチックがあることに驚いた様子だった。
 参加した城間朝陽さん(9)は「マイクロプラスチックのことは知らなかったけれども、勉強会で海にたくさんのごみがあることが分かった。海はごみ箱じゃないので、プラスチックを海に捨てないようにしたい」と話した。
 児童らは勉強会の後、パラオからヨットレースに同伴して与那原マリーナに停泊していた帆船「みらいへ」に乗り込み、体験航海した。 (大嶺雅俊)