【大宜味】やんばるの自然環境問題に取り組む辺土名高校サイエンス部(仲宗根諒大部長)は17日、大宜味村役場に友寄景善村長を訪ね、本島北部で身近に見られる野鳥「ホントウアカヒゲ」を村の鳥に加えることを提案した。仲宗根部長はやんばるの森の固有鳥類、ヤンバルクイナやノグチゲラが国頭村、東村それぞれの村鳥に指定されていることに触れ、「校内でホントウアカヒゲの姿を確認した時はその美しさに感動した。村鳥に加えることで、大宜味村の歴史、自然と人の暮らしの調和と共に、自然回復の象徴になると考えている」と力強く訴えた。
提案を受けた友寄村長は「ホントウアケヒゲは村内でもよく見かける、とても愛着のある鳥だ。貴重な提案に感謝したい」とした上で「時期を見て前向きに検討したい。その際には高校生の皆さんの力をぜひお借りしたい」と述べた。
同部では2007年から固有鳥類の繁殖分布調査に取り組んでいる。調査当時はホントウアカヒゲの確認は少なかったが、最近は村内で毎日のように鳴き声が聞こえるようになったという。
仲宗根部長は「大宜味村鳥のメジロは、芭蕉布やシークヮーサーなど自然と共に生活してきた大宜味村にとってふさわしい鳥だ」とした上で「やんばるに生息している『ホントウアケカゲ』が今年発行予定の最新目録で、独立種に決定されることになった。沖縄県に新たな固有種が加わるタイミングで、大宜味村の鳥に新たに加えることに意義があると思う」と述べた。
(安里郁江通信員)