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荒岩王、強襲荒虎との激戦制す 白熱の17分11秒、観衆も大いに沸かせ 夏初月闘牛大会


荒岩王、強襲荒虎との激戦制す 白熱の17分11秒、観衆も大いに沸かせ 夏初月闘牛大会 強襲荒虎(右)の腹取りを狙う荒岩王=うるま市の石川多目的ドーム
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

夏初月闘牛大会(島尻闘牛組合主催、琉球新報社共催、avanti特別協賛)が28日、うるま市の石川多目的ドームで開催された。ゴールデンウイークに突入したこともあって会場には観光客や家族連れの姿が多く見られ、大迫力の闘牛観戦を楽しんだ様子だった。結びの大一番は、荒岩王(あらいわおう)が強襲荒虎(きょうしゅうあらとら)との激闘を制して沖縄初戦を白星で飾った。

 強襲荒虎と荒岩王の対戦は、結びにふさわしい息つく暇もないような一進一退の白熱した攻防をみせ大いに観衆を沸かせた。両牛とも腹取りを得意技としており、一瞬の隙をついては相手の懐目掛けて飛び込もうとする場面が幾度と見られた。しかし、互いに決定打を与えることができず長期戦にもつれ込んだ。途中、両牛ともほぼ同じタイミングでスタミナが限界に近いことを示す排尿をし、気持ちが強い方が勝つ根性勝負となった。

 最後は、闘志で勝った荒岩王の押し込みに強襲荒虎がたまらず腹取りを許し17分11秒での決着となった。

 シーの2番は心美花形がカケ技の名手・南星朱蘭を破り金星を挙げた。シーの3番は、全勝工業カキヤーが剛毅の猛攻を防ぎ、攻撃の手が休まったところを見図ると一気に腹取りを決め勝利した。封切戦の乱磨と馬天白冠の対戦は、小型牛ならではの一瞬で攻守が入れ代わる素早い展開で会場を盛り上げた。互角の攻防は馬天白冠が自ら戦列を離れ乱磨に軍配が挙がった。

 結果は次の通り。【優勝】荒岩王

 (平川智之通信員)