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生活研究会53年の歴史に幕 宜野座 「役目終えた」、地域でみそ継続


生活研究会53年の歴史に幕 宜野座 「役目終えた」、地域でみそ継続 53年間の活動に幕を下ろした宜野座村農山漁村生活研究会の解散式に出席した会員ら=宜野座村立中央公民館
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【宜野座】村内の健康食に関心のある会員で結成する宜野座村農山漁村生活研究会が53年間の活動を終了し、宜野座村立中央公民館でこのほど解散式が行われた。会員が高齢化し、インターネットなどに健康食やレシピの情報があふれる時代に、商品開発や調理の講習会など、会が果たす役目は終えたと、30人の会員総意で決断した。
 同会は1970年に「生活改善グループ」として発足し、村の支援を受けながら活動を継続してきた。
 会員が試行錯誤をしながら作り上げた「手づくり減塩みそ」は好評を博した。2015年に「村の推奨品」に認定され販売活動を開始、学校給食でも活用された。
 「村産業まつり」に出店するほか、村姉妹都市である愛媛県喜多郡内子町との夏休み児童生徒交流事業では沖縄料理実習などで協力した。近年は米こうじを使った調味料や、村産イチゴを使った「イチゴ大福」の作り方の講習会も開いた。
 村産品を使ったレシピを毎月、村の公式ラインで配信するなど、地域の特産品の発信や健康食に関する取り組みを精力的に続けてきた。会員は今後も、それぞれの地域でみそ作りを継続していくという。
 下地和美会長は「解散はこれまでの活動に一区切りをつけ、新たな出発の日である」と感慨をにじませた。
 (池辺賢児通信員)