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「宮古で世界と交流を」 国際交流協会設立 会員募集 記念碑の管理・改修も


「宮古で世界と交流を」 国際交流協会設立 会員募集 記念碑の管理・改修も 宮古島市内での国際交流などを推進するため立ち上がった「NGO宮古島市国際交流協会」のメンバー =市平良下里のJTAドーム宮古島
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【宮古島】宮古島市民と世界の人々との国際交流を図る「NGO宮古島市国際交流協会」(下地晃会長)が11日、市内で設立された。今後は市内にある台湾やドイツに関わる記念碑の清掃などの管理や、来島者との交流、ドイツ皇帝博愛記念碑の記念式典の開催などを計画している。宮古の先人たちが築いてきた外国との貴重な交流を守り、継承を図る。
 市内には、台湾で1871年に起きた「牡丹社事件」の加害者と被害者の和解を象徴する「愛と和平」の石像と、1873年に宮古島沖で座礁したドイツ商船を宮古島の住民が救助し、もてなしたことを受けて設置されたドイツ皇帝博愛記念碑がある。
 11日、市平良下里のJTAドーム宮古島で記者会見を開いた同協会の垣花健志副会長によると、昨年12月に下地小学校からカママ嶺公園に移された「愛と和平」の像の周辺には囲いなどがないという。また、ドイツ皇帝記念碑は劣化が激しく、改修の必要があるという。
 垣花副会長は、ドイツ皇帝博愛記念碑は2026年に建立150周年を迎えることに触れ「(ドイツ大使館の関係者も参加する)記念式典を開催し、それに合わせて改修も進めたい。子どもたちにも伝え、この活動に賛同できる形をつくっていきたい」と語った。
 今後は博愛記念碑の中にある金貨などの資料を取り出して市総合博物館に展示するなど、管理や改修を市に提案していく。また、来島した外国人との交流を大切にするための機会をつくり、日本語学校の設立に向けた準備を進めるとした。
 下地会長は「市民として国際交流がしたいとの思いから始まった。市に来る全ての外国人が『いい所だ』と思える環境づくりをしたい。海外の平和外交の一端を担い、国際都市を目指したい」と意気込んだ。
 11日現在、会員は約30人で、同協会は会員を募集している。問い合わせは事務局の中村靖さん、電話090(2519)6054。 (友寄開)