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読谷村青年団協 初の女性会長・比嘉菜摘さん 育児も仕事もできる体制へ


読谷村青年団協 初の女性会長・比嘉菜摘さん 育児も仕事もできる体制へ 読谷村青年団協議会初の女性会長に就任した比嘉菜摘さん(左から2人目)、副会長の比嘉祐人さん(左端)、事務局長の新垣翼さん(右端)と石嶺伝実村長=15日、読谷村役場
この記事を書いた人 Avatar photo 石井 恭子

 【読谷】読谷村青年団協議会(読青協)で第65代目、女性初となる会長にこのほど比嘉菜摘さん(26)が就任した。15日、読谷村役場に石嶺伝実村長を訪ね報告した比嘉さんは、一大行事である村青年エイサー祭りの成功に向けた取り組みや地元貢献への意欲を見せ、「子育てや仕事をしながらでも力を注げる、自分たちで盛り上げられるような体制をつくりたい」と意気込んだ。青団協の女性会長は県内でも珍しいという。

 昨年出産し、沖縄市で保育士の仕事をしながら会長を引き受けた。4月の就任以降、村内の全自治会を精力的に回り、あいさつした。「女性初というのを自分の看板に代えて、背筋をただして活動していきたい」と意欲を語る。石嶺村長は「今日的課題に取り組みながら自治会とも一緒に、新たな力を生かしていってほしい」と激励した。

 比嘉さんは、コロナ明けの今、課題の一つにエイサー練習の“音”の問題を挙げる。コロナで静かな夜に慣れた住民や県外からの移住者なども多く、うるさいなどという苦情から「今年は練習ができない」という地域もあるという。「理解してもらうか、騒音と捉えられるかでは大きく違う。メンバーと共に地域と寄り添って考え、活動していきたい」と語った。

 もともとイラストを描いて子ども食堂支援の活動などをしていた比嘉さん。その中で高志保区とつながり、青年会でエイサーをするようになったという。「地域に特化した活動は目標でもあった。みんなの輪を大事にしたい」。そのイラストは「読青協だより」にも生かされている。

 読青協は1年で役員が交代する独特の仕組みを持っており、今年27歳になる同年世代が職責を担う。副会長には比嘉祐人さん、大城滉介さん、事務局長には新垣翼さんが選出された。比嘉副会長は、新会長について「周りを巻き込む力がすごく、頼りになる存在」と太鼓判を押した。

 (石井恭子)