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三板、普及願いバー公演 民謡歌手・照屋協会長 沖縄市城前町BAR神楽坂 客も一緒にカチャカチャ


三板、普及願いバー公演 民謡歌手・照屋協会長 沖縄市城前町BAR神楽坂 客も一緒にカチャカチャ 照屋政雄会長(正面左)の巧みな話術もあり盛り上がる、バーで初めて開かれた三板ライブ=12日、沖縄市のBAR神楽坂
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 【沖縄】沖縄三板(さんば)協会の照屋政雄会長(86)が三板普及に向けたライブを沖縄市内で始めた。場所は城前町のBAR神楽坂(大山泰弘オーナー)。昼間はカレー専門店で夜間はバーとして営業する。
 12日は午後7時から、大ベテランの民謡歌手である照屋会長が、店を訪れた10人余の客に用意した三板を手渡し、しばし打ち方の基本講習を行った。その後、弟子の又吉ゆいさん(35)を伴い三線ライブを始めた。
 客は、照屋会長の代表曲の「ちょんちょんキジムナー」や「四十ばんじ」「やんばるキョキョキョ」など約10曲に合わせて、軽快に三板をカチャカチャ打ち鳴らした。
 リズムがずれたりするのはご愛敬(あいきょう)。照屋会長の漫談家並みの巧みな話術に笑いも起き、店内は大いに盛り上がった。
 照屋さんが初めて店を訪れた際、夜はバーの営業をしていることを知り、オーナーの大山さん(58)に三板ライブの開催を提案した。三板をもっと普及させるための「飛び込み営業」だった。「こんなに盛り上がるとは思わなかった。またやりたい」と驚いた様子の大山さん。
 70代の男性客は「魅力的な打楽器。楽しかった」と話した。中には早速、三板を購入する客もいた。照屋会長は「あらゆる機会を見つけて伝統打楽器の普及を図りたい」と言い、いろいろなアイデアを描いている。
 (岸本健通信員)