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高齢者 安全運転へ意識高め 北中城 損保ジャパンなど講習会


高齢者 安全運転へ意識高め 北中城 損保ジャパンなど講習会 安全運転に関する講話の際、動体視力や静止視力を試すゲームで盛り上がる参加者ら=19日、北中城村大城の普天間自動車学校
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【北中城】損害保険ジャパンと県警、沖縄トヨタ自動車は19日、北中城村大城の普天間自動車学校で高齢者の安全運転講習会を開いた。65歳以上の地域住民21人が参加し、講話やゲーム、実際の車内を模したシミュレーターなどを通じて、安全運転の意識を高めた。
 損害保険ジャパン沖縄支店法人支社の土谷紳一郎支社長は「講習で得た学びを生かして、安全で楽しい運転を続けてほしい」とあいさつした。小学生に向けた自転車教室も開かれ、10人の児童が参加した。
 県警によると、2023年に高齢者ドライバーが当事者となった交通事故は657件発生している。このうち死亡事故は15件だった。22年と比べると発生件数は57件増加し、20年以降から右肩上がりを続けている。死亡事故は10件増加した。
 また、23年の高齢者ドライバーによる事故のうち、安全確認を怠った事例は全年齢と比較しても高い割合を示した。
 講習会で県警交通部の棚原功管理官は「(高齢者の事故では)安全不確認や交差点安全進行義務違反などの割合も高い」と指摘。「身体機能の変化が運転に及ぼす影響を理解し、安全な交通行動ができるように学んでほしい」と述べた。
 損害保険ジャパンの担当者は講話で、動くものを認識する力(動体視力)や止まったものを見分ける力(静止視力)は加齢と共に低下していくことを強調。特に動体視力は56歳を超えると急激に減少し始めるため、交差点などでは一度停止した上で、対向車や歩行者の位置関係を把握し、安全を確認した上で走行を再開するように呼びかけた。 (名嘉一心)