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大宜味村より南にも生息 辺土名高サイエンス部 ホントウアカヒゲ調査


大宜味村より南にも生息 辺土名高サイエンス部 ホントウアカヒゲ調査
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【名護】辺土名高校サイエンス部は21日、国指定天然記念物の鳥ホントウアカヒゲの大宜味村より南の生息状況を調査するため、名護市源河区で聞き取り調査を実施した。生徒らは調査結果をまとめ、25日に琉球大学で開かれる学会で発表する。

調査を実施したのは徳元将太郎顧問と、辺土名高3年の仲宗根諒大部長、久保田蒼生さん、2年の前川実八さん、島袋禮さん。源河区公民館での聞き取り調査で伊波實源河区長(70)は、区民から聞き取りをした上で「ホントウアカヒゲは、平成の初めにはよく見られた」と証言した。同部と共同研究を続けている国立研究開発法人森林総合研究所の小高信彦氏は「(同鳥の)個体群を増加させるためには、マングースの完全排除が必要だ」との見解を示した。

調査を終えた生徒らは「大宜味村以南でもホントウアカヒゲが生息していたことが分かった」「地域の人の話が聞けて貴重な経験になった。これからの研究に生かしていきたい」などと話した。

辺土名高サイエンス部は25日、日本動物学会や沖縄生物学会など4学会が合同開催する大会で「新たな固有種ホントウアカヒゲを大宜味村の村鳥に加える取り組みについて」と題して発表する。

(玉城武利通信員)