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国際会計士、夢へ前進 県系2世遠山さん ニーアンポリテクニック卒業


国際会計士、夢へ前進 県系2世遠山さん ニーアンポリテクニック卒業 ニーアンポリテクニックの卒業式で証書を受け取る遠山光亜さん(右)
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 県系2世(沖縄市)の遠山光亜さん(19)がシンガポール、ニーアンポリテクニックを卒業した。ポリテクニックは日本の高等専門学校のような学校。遠山さんはセカンダリースクール最終年の「Oレベルテスト」で、公立大学への一番の近道といえるジュニアカレッジに行ける得点を取った。それでも、より専門的な勉強を早くからできるポリテクニック入学を決めた。
 セカンダリースクール時代から数学が得意で、性格に合う会計学や会計士に興味を持って、会計学で一番有名なニーアンポリテクニックの会計学課に進学した。在学中にはインターンシップでプライスウォーターハウスクーパース(PwC)シンガポール支店で7カ月間勤務した。PwCは世界4大会計事務所の一角を占める巨大会計コンサルティング会社だ。PwCで通常業務をこなしながら、ミーティングにも参加して充実したインターンシップを過ごした。
 パートナーと呼ばれて重要な業務を担う、世界中から来ている国際色豊かな役員たちとも触れあい「彼らのような地位を目指したい」と、目標ができたという。今後は大学進学のほか、USCPA(米国公認会計士)、ACCA(英国勅許公認会計士)など、国際会計士としての資格を目指す。大学で努力を重ね、国際会計士資格を取れば「国際会計士の夢はかなう」と考えている。
 英語と中国語は読み書きできるが、日本語は苦手という。日本語の力を伸ばして「より多言語で対応できる国際会計士を目指したい」と話した。大学でのインターンシップなどもあるので、さまざまな可能性を模索するという。会計学で有名なポリテクニック卒業で、夢への第一歩を歩み出した。
 (遠山光一郎シンガポール通信員)