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伝承の怪力の男 大壁画に 那覇・赤嶺 キッズクラブで色付け


伝承の怪力の男 大壁画に 那覇・赤嶺 キッズクラブで色付け アカンミジッチャクを描いた子どもたちと指導者ら
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【那覇】那覇市小禄赤嶺にあるアカンミキッズクラブ(親川志奈子代表理事)では、このたび天井まで広がる大きな壁画を子どもたちと一緒に描いた。
 代表の親川さんは赤嶺にキッズクラブを設立した際に、地元とのつながりを感じるようなロゴマークと壁画をデザイナーの瑞慶山成人さん、南風亜矢子さん夫妻に相談した。そして、赤嶺自治会館に行って地元の昔話や民話にヒントになるものがないか相談した。
 結果、ロゴマークは近くにあるシーサーをモチーフにした。壁画については「うるくの歴史と文化を語る会」が発行する「会報ガジャンビラ」19号で長嶺弘善さんが紹介した赤嶺勢理客(アカンミ・ジッチャク)のティージュクンガーの伝承話をヒントにした。伝承によるとアカンミジッチャクという怪力の男がいて、喉が渇いた時に近くに水飲み場がなかったので、地面にこぶしを突いて穴を開けたら水が湧き出てきたという。
 この話をモチーフに、瑞慶山さんたちが天井まではみ出るほどの大男の下絵を描いた。4月27日、アカンミキッズクラブの子どもたちも一緒になって色付けした。伝承話を紹介した長嶺さんも駆け付けた。
 子どもたちは「楽しかった」「面白かった」と笑顔。親川代表は「これで赤嶺地域とのつながりができてうれしい」と喜んだ。  (喜屋武幸弘通信員)