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チャレンジド楽団で音楽療法 うるま市の福祉施設 地域イベントに出演も


チャレンジド楽団で音楽療法 うるま市の福祉施設 地域イベントに出演も チャリティーコンサートの出演が相次ぎ、笑顔で練習が盛り上がる通所者たち=5日、うるま市のちゃれんじどスクール
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 【うるま】うるま市の福祉施設「Challenged School(ちゃれんじどスクール)」(近藤美香代表)が音楽療法で取り組んでいるバンドが、チャリティーコンサートに出演するなど市民の話題になっている。
 昨年4月、障がいの重い人たちの生活介護事業所としてオープンして1年余。小学校から高校まで過ごしてきた特別支援学校の楽しさを引き続き感じてもらうのが理念。現在、16人が通所しており、専門スタッフによる理学療法、運動療法、日常生活訓練、リハビリなどの指導を受けている。中でも最も笑顔が広がりにぎわいを見せるのが音楽クラスだ。
 名付けて「チャレンジド楽団」。楽器はドラム、キーボード、パーカッション、ハンドベル、タンバリン、木琴などで、全員が参加。近藤代表のピアノ伴奏で「にじ」「君は愛されるため生まれた」「ひとりの小さな手」などのレパートリーを週2回練習している。手話参加の小谷京香さん(18)は「楽しい。毎日でも練習したい」と意欲満々だ。これまで2度の能登半島地震支援チャリティーコンサートに出演したほか、ライブハウスでも演奏した。
 最近、施設に吉報が届いた。通所する岩永知宏さん(44)が10月に佐賀県で開催される全国障害者スポーツ大会フライングディスク競技の県代表に選出された。施設は喜びに包まれている。
 近藤代表は「声かけがあれば地域イベントにどんどん参加し、みんなの頑張る姿をアピールしたい。バンドに三線、三板(さんば)も取り入れたい」と話し、「音楽療法はとても効果的。一人一人の障がいに寄り添ったプログラムで個性を輝かせてあげたい」と抱負を述べた。 (岸本健通信員)