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飲み会で性的発言など、ハラスメント「受けた」12% 糸満市職員アンケート 沖縄


飲み会で性的発言など、ハラスメント「受けた」12% 糸満市職員アンケート 沖縄 糸満市役所(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 岩切 美穂

 【糸満】糸満市は6月27日、昨年12月から今年1月にかけて市職員962人を対象に実施した職場内のハラスメントに関するアンケートの結果を市ホームページで公表した。回答した538人(重複あり)の12.1%に当たる65人が、3年以内にハラスメントを受けたことがあると回答した。

 ハラスメントを受けた65人以外に、「見聞きした」が78人(14.5%)、「相談を受けたことがある」が26人(4.8%)いた。ハラスメントを「受けたことがある」「見聞きした」「相談を受けたことがある」と答えた人を対象に、種類を聞いたところパワーハラスメントが79.6%で最多だった。ハラスメントを行ったのは上司50%、特別職8.8%、同僚22%、議員7.7%などだった。

 ハラスメントの具体的内容は、部下への長時間、大声での叱責(しっせき)や無理な指示、威圧的な態度、飲み会の場での性的発言、休日の呼び出し、議会中に執拗(しつよう)に問い詰める―など。

 弁護士や医師らでつくる第三者委員会(中村政也委員長)は「ハラスメントに対する市の認識不足、周知不足が浮き彫りになった」として、相談窓口の周知や定期的なアンケート実施、「市職員ハラスメント防止等に関する規程」の対象に特別職も含めることなどを助言した。

 アンケートは昨年9月、市議から職員へのパワハラ行為があったと市当局が市議会に申し入れたのを機に実施された。市は今後、規程の改正や研修、定期的なアンケートの実施などに取り組む。

 當銘真栄市長は「アンケート結果や助言を真摯(しんし)に受け止め、ハラスメントのない職場環境づくりに努める。議員の皆さんもハラスメント防止の必要性に、さらに理解を深めてほしい」とコメントした。金城寛市議会議長は「各会派の意見を基に、議会独自に調査を行うかどうか含め、今後の対応を協議する」と述べた。 

(岩切美穂)