外はパリッと内はしっとり 天然酵母のパン、まき窯で commons(読谷村)<うちなー味まーい>114


外はパリッと内はしっとり 天然酵母のパン、まき窯で commons(読谷村)<うちなー味まーい>114 まき窯で焼き上げたベーグルにサーモンとクリームチーズなどを挟んだLOX(ロックス)(990円)
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 風味豊かなパンの香りを頼りに住宅街を進むと、静かにたたずむパン屋commons(コモンズ)が見えてくる。天然酵母や国産・県産小麦を使用し、まき窯で焼き上げたシンプルなパンが売りだ。「共有」の意味を持つ店名commonsは誰かと分け合って食べるパンのイメージから。店主の金城勇作さんは「長く続けたい」と働き方にも意識を向ける。

 「食卓の相棒にしてほしい」とカントリーブレッドやベーグルなどのパンをそろえる。天然酵母を使ったパンは酸味があり、味わいの複雑さが料理と合う。

「水平につながっていきたい」と思いを込める金城勇作さん

 まき窯は火が消えた後の輻射熱(ふくしゃねつ)を使う。外側はパリッと、内側はしっとりとした仕上がりが特徴だ。日々焼き上がりが変化するのも面白い。

 窯に火を入れるのは一日に1度だけ。そこで焼ける分だけのパンを作る。「働き過ぎないで済む」と金城さん。長時間働くイメージのあるパン屋だが、持続的に働くために「いろいろ変えたかった」と思いを語る。

 金城さんは「循環」を意識してパンを作る。素材のおいしさを伝えれば作り手への興味も生まれる。まきはやちむん作家からもらうこともある。出てきた灰はやちむんの色の原料になる。

 「地域に開いて、水平につながっていきたい。みんなにとっていいものを作りたい」と思いを込める。

 営業は午前10時~午後2時、日、月曜日定休。住所は読谷村喜名2281の1。電話は098(989)8069。

 (金盛文香)

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