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豊見城市の歴史・文化学ぶ 座安小・地域学習 3年生が2日間 校歌の意味や地名も


豊見城市の歴史・文化学ぶ 座安小・地域学習 3年生が2日間 校歌の意味や地名も 瀬長島で説明する當銘和夫さん(中央奥)=4日
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 【豊見城】豊見城市立座安小学校(川満恵昌校長)の3年生が4、5の両日、市内の文化や歴史についてバスで巡りながら学ぶ地域学習に参加した。地域に詳しい方に講師を依頼して実施された屋外授業で、4日は同市保栄茂の當銘和夫さん(74)が講師を担当。同校の校歌に出てくる歌詞の由来などを説明した。
 當銘さんは、座安小の校歌に出てくる「座波名森」について、座安、伊良波、渡橋名の3地域にまたがる森であるため、それぞれの地名から1文字ずつ取った名前であると説明した。また、「黄金波うつ志茂田原」という歌詞は、志茂田原一帯に田んぼが広がり、稲が実ると黄金色に波うって見えた状況を表していることを説明した。
 名嘉地交差点から与根交差点までの国道331号がまっすぐ一直線に伸びているのは、戦前、日本軍が飛行場の予備滑走路として使おうと計画し、直線の道路にしたという歴史も紹介した。現在の与根地域が碁盤目状にきれいに区画整理されているのは戦後、沖縄で初めて区画整理事業を行った結果だと紹介した。塩作りや米作りからサトウキビ農業に転換する際に機械化しやすいよう、200メートル区切りの整然とした農地を整備したという。
 屋外学習の後、学校に戻った子どもたちは振り返りの感想を共有し合った。「真玉橋のアーチを造った昔の人は偉いと思った」「瀬長島の子宝岩の話は面白かった」「マングローブ(ヒルギ)の実を初めて見た。これが地面に刺さって芽が出ることが分かって勉強になった」「海軍壕で大きないかり(アンカー)を初めて見た」「マンゴーが栽培されているビニールハウスがいっぱいあるのを初めて見た」などと目を輝かせながら話した。 (喜屋武幸弘通信員)