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心はいつもウルクンチュ 県系3世・高良さん ブラジル在住 家族で“古里”小禄訪問


心はいつもウルクンチュ 県系3世・高良さん ブラジル在住 家族で“古里”小禄訪問 古里の小禄で交流を深めた(前列左から)高良栄輝さん、厚志さん、守さん、まゆみさん、準さん、りえさん=23日、那覇市小禄の小禄自治会館
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【那覇】ブラジルのサンタマリア在住で県系3世の高良守さんの家族が23日、那覇市の字小禄財産管理運営会を訪ね、同じウルクンチュである高良正幸理事長らと交流を深めた。守さんらは19日から28日まで県内に滞在する予定で、お墓参りや親類訪問をしたという。
 守さん(51)は妻まゆみさん(48)、長男厚志さん(22)、次男栄輝さん(20)、長女りえさん(16)、三男準さん(12)と訪れた。高良理事長によると、守さんの家族は同じ小禄の「大里門中」という。
 守さんの来沖は2回目で「子どもたちに沖縄の地で文化やアイデンティティーを考えてほしい」と目的を語った。ブラジルでは沖縄の年中行事やイベントも多く、厚志さんと栄輝さんは沖縄県人会サンタマリア支部青年会でエイサーを演舞した経験もあるという。温かい歓迎に厚志さんは「古里に来たみたい」と喜んだ。
 小禄や田原地域の住民はブラジルやハワイの移民と交流を続けており、2023年にブラジルであった移民105周年記念式典にも出席した。その後、移民との交流が活発になっているという。
 高良理事長によると移民の人々が沖縄に寄せる思いは強いため、交流は「自治会でも最重要」で、25日にはブラジルに訪問経験のあるメンバーと高良さんたちで食事会なども開いた。
 小禄住民の歓迎に守さんは「気持ちはいつもウルクンチュなのでこの関係を次世代につなげていきたい。できるなら子どもたちもウルクンチュと結婚してほしい」と笑った。
 (嘉陽拓也)