立派な土俵が完成だ! 伊江村内で電気や水道工事を営む島袋電設の倉庫に相撲の土俵がこのほど完成し、落成式が5日にあった。代表の島袋茂明さん(52)の娘・心海さん(16)=2年=が通う鳥取城北高校(鳥取市)や日本大学、神戸親和大学、鳥取市立西中学校の女子相撲の部員、引率者ら22人が、完成を記念して同日から7日まで合宿した。
茂明さんは当初、資材置き場用に倉庫を建てる計画だった。創立10周年を機に、妻の春香さん(46)と話し合い「村民の声援のおかげで長男も娘も相撲に励んでいる。島の皆さんに恩返しをしたい」と、倉庫の半分を土俵にすることに決めた。
土にもこだわり、両国国技館で使用されているのと同じ土を埼玉県川越市から26トン取り寄せた。昨年から大相撲の放駒部屋に所属する長男の偉海さん(19)や同部屋の関係者が駆け付け、3日間かけて土俵を完成させた。
落成式で土俵の開運祈願が行われ、名城政英村長は「相撲を通して島の子どもたちが活躍している。常に感謝の気持ちを持ち、この土俵から素晴らしい選手が誕生することに期待する」とあいさつした。
女子相撲の稽古が行われ、村内の相撲クラブに所属する児童2人も参加した。日本女子チャンピオンやトップクラスの選手を一目見ようと地域住民が大勢詰めかけ、約2時間半の迫力ある稽古に見入った。
心海さんは「稽古場ができてありがたい。みんなと一緒に合宿してとても楽しい。日本一を目指して恩返ししたい」と笑顔で話した。
茂明さんは「相撲の合宿所として県内外の相撲関係者を島に呼び込み、村民にも見てもらう場にしたい」と語った。