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<記者コラム>地域思い 選挙に託す/友寄開(宮古支局長)


<記者コラム>地域思い 選挙に託す/友寄開(宮古支局長) 太平洋と東シナ海が一望できる宮古島市の東端、東平安名崎
この記事を書いた人 Avatar photo 友寄 開

 那覇市小禄で生まれ育ち、高校を卒業するまで地元の学校に通っていた。大学を卒業後、日本語学校のボランティアなどを経て琉球新報社に入社した。1年もたたないうちに北部報道部に異動となり、住んだことのない土地で3年間生活した。知らない土地に行き、多くの人との交流を通じてさまざまなことを学ぶ。そんな経験ができる職業も限られているのではないか。私自身は新聞記者ならではの魅力だと感じている。

 昨年4月に宮古支局に異動となった。地元の人の温かさに支えられ、楽しみながら取材する日々だ。今年6月には県議選があり、定数2の宮古島市区に3人が立候補した。各陣営の関係者は宮古島市が今後どうあるべきなのかを熱弁しながら、支持する候補者が当選するべき理由を語った。

 「こんなに熱くなれるほど、地元のことを考えたことがあるだろうか」。そんな思いが選挙の取材中、何度も私の頭をよぎった。

 来年1月19日は宮古島市長選の投開票日だ。私も大切な1票を持っている。入域観光客数が増加し、旺盛な観光需要を基に地価が急伸している市内では、昼時になると飲食店で順番待ちの列を見ることも珍しくない。しかし、若い人が市内に住みたくても住めない状況など、抱える課題も多い。異動を機に好きになった市の将来を決める大切な選挙。どの政治家に託すべきか、考える材料を増やすため、取材に一層励みたい。