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共同売店で「二人芝居」 宜野座・漢那、魅力を発信 沖縄


共同売店で「二人芝居」 宜野座・漢那、魅力を発信 沖縄 実際の共同売店を使って二人芝居を演じる出演者=7月19日(がらまんホール提供)
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【宜野座】宜野座村漢那区の「漢那共同売店」(仲栄真リナ店主)で二人芝居「売店で生きる」(宜野座村文化のまちづくり実行委員会主催)が7月19日から21日まで計4公演行われ、県内各地や県外からも観客が訪れ、全公演で満員御礼となった。

 「劇団ビーチロック」所属俳優のジョーイ大鵞さんと片山英紀さんによる演劇は、コンビニ業界が躍進する小売業界において、共同売店の意義を観客に提示し、その魅力に脚光を当てた。

 開演前から既に物語が始まっているというサプライズ的な演出で観客を物語の世界観へ導入、リアルとフィクションが交錯する不思議な感覚を印象付け、観客は芝居に全集中で感情移入していた。物語の後半、観客が想定した「伏線の回収」を良い意味で裏切る、期待を超えた結末に観客は心から感涙した。

 共同売店での開催という斬新な企画は映画監督のダニエル・ロペスさんにより発案され、ダニエルさん、ジョーイさん、片山さんの3人が稽古を通じて物語を完成させた。片山さんは、漢那共同売店と宜野座村文化センターがらまんホールスタッフに感謝しながら「今後もさまざまな場所で芝居を行いたい」と、さらなる進化に意欲的だ。

 うるま市から訪れた男性は「バイクでツーリング中に休憩した際に公演を知り、2公演を鑑賞した。バイカーは皆、共同売店が好きです」と絶賛。北谷町から訪れた男性は「リアル感ある芝居に感動した」と歓喜。関東や関西から5人で訪れた本間敬史さんら一行、名護市の渡邉愛華さん(小4)も感動の声を寄せた。 (池辺賢児通信員)