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6年ぶりの豊年祭、子どもと大人が14演目 伝統文化で盛り上がる 国頭村楚洲区 沖縄


6年ぶりの豊年祭、子どもと大人が14演目 伝統文化で盛り上がる 国頭村楚洲区 沖縄 楚洲区豊年祭で「長者の大主」を演じる(左から)久保摩尚さん(安田小5年)、久保愛琉さん(安田小3年)、宮城駿さん、、宮城清太さん、前川尚之さん=9月21日、国頭村楚洲地区公民館
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災を願う豊年祭が21日、国頭村楚洲区(森根義徳区長)の公民館で開催された。区民や村内各地域から多くの人が会場を訪れ、伝統文化を堪能する人々でにぎわった。

 楚洲区では隔年ごとに豊年祭が開かれ、コロナ禍の影響で途絶えていたが、今年は6年ぶりの開催となった。

 出演する役者らが集落神屋に集い区民の繁栄を祈願した後、歌・三線の音に導かれながら集落内を練り歩き、会場の公民館までの集落内道路で道ジュネーをした。

 舞台は「長者の大主」から「高平良万才」までの14演目に、子どもから大人までの多くの区民が出演して会場を盛り上げた。長者の大主の孫(マーガ)役の久保摩尚さん(安田小学校5年)、久保愛琉さん(安田小学校3年)の姉妹は息の合った舞踊で大役を果たした。大嶺冨美子さん(浜)、平安香代子さん(伊地)は共に大田多恵子琉舞研究所で「南洋浜千鳥」「谷茶前」の舞踊を披露し、楚洲あさひの丘複合施設保育所幼児や職員が協力した余興などで会場を盛り上げた。

 楚洲区に古くから伝わる「なぎなた」は森根区長と新城雅和さんが初めて踊り、独特な衣装と踊りに場内から大きな拍手が送られた。「かしかき」は、楚洲区豊年祭では3番の入羽「さあさあ節」まで、長年にわたり踊り継がれている。

 過疎化による担い手不足など時代の変化に、今年は長年その役を務めた先輩から宮城友子さんが引き継いで初めて踊り、金城陽子さんと息の合った見事な舞踊を披露した。

 森根区長は「小さな集落ではあるが、区民一同一丸となり伝統行事を絶やさぬよう取り組んできた。皆さんの声援が区民の励みとなる。これからも楚洲区の行事にお越しくださるよう区民一同心よりお待ちしています」とお礼のあいさつをした。

 (新城高仁通信員)