【那覇】第79回九州合唱コンクール小学生部門がこのほど、宮崎県宮崎市民文化ホールで開催された。九州・沖縄の各地区予選を突破した29校が出場し、那覇市立仲井真小学校(與那嶺美奈子校長)と同市立石嶺小学校(大村朝彦校長)の両合唱団が金賞を受賞した。仲井真小は、同部門の最優秀賞に当たる朝日新聞社大賞にも輝き、2年連続の受賞となった。両校は九州代表として、17日に福島県で開催される全国大会に推薦された。
仲井真小の工藤かや教諭は「大賞に選ばれた瞬間、子どもたちは涙を流しながら抱き合って喜んでいた。今年の夏に石嶺小と合同練習をした。一緒に全国大会に出場できることがうれしい」と喜びを語った。
全国大会が開催される福島県は工藤教諭の出身地。「福島はまだ東日本大震災の傷を背負いながら必死に生きている。沖縄の子どもたちに福島の話をずっとしてきた。震災後、福島県相馬市で誕生した歌、『群青』を毎年歌いつなぎ、福島への思いを持ち続けてきた」と語る。
工藤教諭は「歌を通して福島と沖縄の子どもたちの心がつながることができたら幸せだ。仲井真小の自由曲『いまの「いま」』の歌詞にある、おおわしの弧高の姿に福島の姿が重なる。沖縄の子どもと共に故郷のステージに立てることは感慨深い」と話した。
同コンクールでの全国大会出場は、仲井真小が4年連続、石嶺小が3年連続となる。
県内からは他に西原町立坂田小(金賞)、読谷村立古堅小(銀賞)、与那原うんたま森合唱団(銀賞)、八重瀬町立東風平小(銅賞)が出場した。
(中川廣江通信員)