冬鳥の渡りの季節が終盤を迎え、名護市の国指定屋我地鳥獣保護区で、多くの「珍鳥」が確認されている。同保護区管理員の渡久地豊さんが、胸の部分まで濃い茶色の「暗色型」のサシバや、屋我地では確認例が少ないヘラサギ、オニアジサシの飛来を確認した。
サシバは通常、胸部分に横しま模様があるが、「暗色型」は全体的に濃い茶色の個体で、2日に屋我地島で確認された。渡久地さんによると、昨年10月末から、今年3月初旬まで、屋我地島で暗色型の個体が確認されており、同一の個体の可能性がある。
また、4日には屋我地島でヘラサギ2羽と、クロツラヘラサギ1羽が一緒に餌を捕っている様子が確認された。屋我地島では、クロツラヘラサギは毎年1~3羽ほどが飛来し、越冬するが、ヘラサギの飛来はまれだという。アジサシ類最大のオニアジサシも確認されている。渡久地さんは「珍しい鳥を含め、多様な鳥が見られる時期になっている」と話した。
(池田哲平)