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ハンド、男子・興南が15連覇を達成 エースら3人不在もチーム力発揮 県高校選手権


ハンド、男子・興南が15連覇を達成 エースら3人不在もチーム力発揮 県高校選手権 優勝した興南の選手たち=17日、八重瀬町の具志頭社会体育館(小川昌宏撮影)
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 ハンドボールの第58回県高校選手権大会最終日は17日、八重瀬町の具志頭社会体育館で行われた。男子決勝は興南が31―25で那覇西を下し、15年連続37回目の頂点に立った。女子決勝は35―16で那覇国際を破った浦添が、6年ぶり12回目の優勝をつかんだ。


興南―那覇西 後半、キーパーの脇を狙ってシュートを決める興南の比嘉泉稀
興南―那覇西 後半、キーパーの脇を狙ってシュートを決める興南の比嘉泉稀

 14連覇中の興南が、苦しみながらも那覇西を31―25で下し、連勝記録を伸ばした。エースを含む大黒柱3人を欠く厳しい状況の中、サイズは小さくはなったが、スピードを生かした攻撃で得点を重ねた。

 エースの大城翔太郎をけが、188センチある下地叶也をインフルエンザ、192センチの赤嶺尚太朗をU16の合宿で決勝は得点源になる3人が不在だった。

 前半序盤は相手の固めた中央の守備を強引に攻め込もうとしてしまい、得点が伸びない。そんな状況を左サイドの田島魁也がスピードのある動きが変えた。得点を重ねるようになり、守っても3―2―1のトップで相手エースをマークし続け、簡単にシュートを打たせなかった。

 攻撃はサイドから、守備は中央と、田島が見せる活躍は、相手チームの守備にズレを生じさせた。このズレを生かして、最多得点の比嘉泉稀主将は中央から得点を決め、チームの持ち味である守備で相手からボールを奪ってからの速攻で、後半に連続得点を決めるなどし、勝負を決めた。

 ベンチメンバー16人全員が出場し、つかみ取った勝利に比嘉主将は「(大黒柱の)3人がいなくてもチーム力で勝てたのは大きい」と喜ぶ。それでも「今回の勝ちに満足することなく、もっと上を目指す」と来年夏の全国総体優勝に向け、油断はない。

(屋嘉部長将)