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全沖縄高校バスケ 女子は石川が初優勝 男子・美来工科は昨年の雪辱果たす


全沖縄高校バスケ 女子は石川が初優勝 男子・美来工科は昨年の雪辱果たす 石川―小禄 第3(18)、シュートを決める石川の古謝志帆=22日、沖縄市の沖縄アリーナ(大城直也撮影)
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 バスケットボールの第66回全沖縄高校選手権大会・第4回県U15選手権大会兼ジュニアウインターカップ第4回全国U15選手権県予選会決勝が22日、沖縄市の沖縄アリーナで開かれた。高校男子は美来工科が72―54で興南を下し、中部工時代を含めて2年ぶり10度目の優勝を果たした。女子は石川が75―69で小禄を破り、初優勝した。美来工科と石川は2023第76回全国高校選手権大会(12月・東京)の出場権を手にした。U15選手権の男子は琉球ゴールデンキングスU15が69―51でStandardを下し、4連覇を達成した。女子は佐敷中が56―54でTOGETHERとの接戦を制して初制覇した。男女とも第4回全国U15選手権大会(ジュニアウインターカップ、1月・東京)の出場権を得た。


ガード陣、攻守に連係 石川

 初優勝をつかんだ石川は古謝志帆と城間瑠華のガード陣、上背のある桃宇芹奈が勝利の立役者となった。

 古謝はドリブルでボールを器用に扱いつつ、機動力を発揮した。前半の得点はフリースロー1本にとどまったが、後半は「1本決めてから落ち着いた」とパスを配球し、時には自らも得点を重ねた。積極的にボールに絡み、城間とのコンビネーションでリズムをつくった。

 桃宇は173センチの長身を生かし、ゴール下でリバウンドを奪い、積極的にシュートも狙った。

 後半は点の奪い合いとなった。攻防戦が続き、59点で並び最終第4クオーターに突入。踏ん張りどころで得点を量産したのが城間だった。古謝を起点にした連係プレーで相手守備を切り崩して攻略した。

 チームは相手の速いパス回しにもしつこい守備で対応し、得点を封じた。2年生中心のチームで、唯一の3年生である崎原心美も「一丸となって優勝できた」と喜んだ。

 光る才能を見せた古謝は「もっとやれる」と全国に向けて貪欲に挑む。

 城間は「沖縄の選手は身長が低い分、外からも効果的に攻めたい」と戦略を示した。

 (大城三太)


昨年の雪辱果たす 美来工科

美来工科―興南 第3Q、シュートを決める美来工科の宮里駿太(大城直也撮影)

 美来工科は1年前の決勝で涙をのんだ悔しさを糧に頂点まで上り詰めた。

 より強い思いで勝利への執念を燃やしていたのは3年生の宮里駿太だった。「去年決勝で敗れた先輩たちも応援に来てくれた。その分の気持ちも受け止めてプレーしていた」。独特のリズムのドリブルで縦横無尽にコートを駆け、視野の広いパスを繰り出した。

 試合序盤はチーム全体の動きが硬く、シュートがリングに嫌われる場面が目立った。そんな中で2年の岸本恵多郎が気を吐く。第2クオーター(Q)はパスカットからの速攻や3点弾などで得点を重ねて存在感を発揮し、チームを救った。

 前半を終えて31―29と接戦となったが、第3Q終盤の連続得点で10点差以上に引き離した。第4Qの要所で周囲の期待に応えたのが主将の山城颯(はやて)だった。両チームともにシュート精度が落ちる中で、3点弾を2本連続で決めて突き放した。2年の玉城宏逢(こうあ)は巧みなドリブルとパスで躍動した。

 山城主将は「悔しい思いを晴らすために頑張ってきた。全国に向け、課題に取り組みたい」とはつらつとした表情だった。

 (大城三太)


◇第66回全沖縄高校バスケットボール選手権大会
 【男子】
美来工科
72―54(17―10,14―19,18―9,23―16)
興 南

 【女子】
石 川
75―69 (16―19,20―21,23―19,16―10)
小 禄

◇第4回県U15バスケットボール選手権大会
 【男子】
キングスU15
69―51(9―9,22―12,17―13,21―17)
Standard

 【女子】
佐 敷
56―54(11―17,15―10,20―13,10―14)
TOGETHER