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沖縄勢、31人出場へ 全国障害者スポーツ大会 前回3位の女子バスケ、初の決勝狙う


沖縄勢、31人出場へ 全国障害者スポーツ大会 前回3位の女子バスケ、初の決勝狙う 初の決勝進出に向け結束を誓う女子バスケットボールチーム(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 渡真利 優人

 特別全国障害者スポーツ大会(燃ゆる感動 かごしま大会)は28日、鹿児島県で開幕する。障がい者スポーツの普及や社会参加を目的に開催される。県勢は個人種目に23人、団体競技に8人の計31人が8競技に参加する。前回大会では、金2、銀6、銅5の計13個のメダルを獲得した。今大会でも白熱したプレーと、選手のみなぎる思いに注目が集まる。 (渡真利優人)


前回3位、初の決勝狙う 女子バスケ 県から唯一の団体参加

 県FIDバスケットボール連盟の女子バスケットボールチーム(知的)は、団体競技で県内から唯一の参加となる。前回と前々回大会で3位を獲得する実力を有しており、今大会で初の決勝進出を狙う。初戦は28日、長野県代表と対戦する。

 出場メンバーは高校生から20代の社会人までの8人。全員そろっての練習は数えるほどしかなかったものの、ひたむきに技術を磨いてきた。チームにはフランスで開催された国際大会に全日本代表として出場し、3人制バスケットボールを制した宮本梨々奈(19)=豊見城市=を擁する。

 主将でガードの浜比嘉奈美(24)=南城市=は「走るプレーで挑み、体力負けしないようにしたい。まずは初戦突破」と見据えている。

 試合終盤になると疲れで声が出ず、ミスが増えることを課題に挙げ、「(主将として)声を出し、パスとリバウンドが確実に取れるように」と自身の責任も再確認する。

 平均身長が150センチ前後の小柄なチームだが、与那原小教諭の多和田真樹監督はメンバーの仲の良さを武器に挙げる。「浜比嘉を中心にチームワークを深めてきた。バスケを大事にしてくれる子たちだ」と躍進に期待を込めた。


兼村、山崎ペア 勝利目指す 「地上のカーリング」ボッチャ

 前回大会から正式競技として実施され、「地上のカーリング」とも呼ばれるボッチャには県内から2人が出場する。2大会連続出場となる兼村星哉(18)と今大会初出場の山崎陽太(15)(ともに沖縄ボッチャクラブ)がペアを組み、鹿児島の地でプレーを楽しむことを掲げ本番に挑む。試合は28日に行われる。

県代表としてボッチャに出場する兼村星哉(右)と山崎陽太=22日、那覇市奥武山町の県体協スポーツ会館

 兼村は前回大会が初めてとなる公の舞台だった。達成感はあったが、結果に結びつかず歯がゆい思いを感じていた。「今年もリベンジすることができてうれしい」と連続出場することwを喜ぶ。

 今大会の出場を機にマイボールを購入した。大学に進学し、練習に充てられる時間も増えた。現在はクラブでの練習に加え、自宅でも自主練習に励む。5~6メートルの投球が得意といい「去年同様、楽しんでプレーしたい」と自分らしく満足のいく試合を目指す。

 山崎は現在、中学3年生。大会出場決定を同級生に報告したところ、歓声を受けたという。「みんなから拍手された。頑張ろうと思った」と練習のモチベーションにつながっている。

 自力による投球ができないため、ランプ(勾配具)にボールを乗せて、プレーする。ランプの高さと長さを調整し、ボールの速さと距離を調整するオペレーターとの意思疎通がプレーの勝敗を決める。

 ランプオペレーターを務める津曲(つまがり)颯斗(20)は「一緒に大会を楽しみたい。みんなで勝てれば」と一心同体で戦うことを誓った。