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フィリピン・トライアスロン 橋川が70-74歳部門でV 我那覇は女子50-54歳制す 共に世界切符獲得


フィリピン・トライアスロン 橋川が70-74歳部門でV 我那覇は女子50-54歳制す 共に世界切符獲得 笑顔でゴールする70―74歳カテゴリー優勝の橋川喜光(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 トライアスロンの「アイアンマン70.3プエルトプリンセサ大会」(スイム1・9キロ、バイク90キロ、ラン21・1キロ)が12日、フィリピンのプエルトプリンセサ島で開催された。橋川喜光(ハシカワサイクル)が6時間43分59秒でゴールし、70―74歳カテゴリーで優勝した。

 我那覇昭子(同)は6時間17分21秒の女子総合11位で50―54歳カテゴリーを制した。ともに来年12月にニュージーランドで開催される世界選手権の出場権を獲得した。アジアトライクラブチャンピオンシップ部門では、2選手が所属するチームハシカワが3位入賞した。


 トライアスロン歴37年の橋川喜光(ハシカワサイクル)は「憧れであり、ひそかな目標でもあった世界選手権の出場権を獲得でき、感無量。夢のようだ」と喜んだ。笑顔でゴールを駆け抜け、70―74歳カテゴリーで優勝をつかんだ。「3種目とも思い通りにレースを進めることができて上出来だ。海外レースは体調管理が難しいが、異文化に触れたり、海外選手と競うのは刺激になり楽しい」と充実感を漂わせた。

 今年は3月にあったダバオのアイアンマン70・3大会、9月の霞ヶ浦ミドルトライアスロンで年代別1位を獲得し、充実した1年となった。

 「挑戦することに年齢制限はない。まだまだ進化できると思うので、世界選手権に向けて弱点を強化して挑戦し続けたい」とやる気をみなぎらせた。

 (大城三太)


「タイムより順位」我那覇、出場権に大満足

 50―54歳カテゴリーを制した我那覇昭子は「今大会は世界大会出場の権利獲得のため、タイムより順位にこだわった」と出場権獲得に大満足の様子だった。

50―54歳カテゴリーを制した我那覇昭子(提供)

 2022年に人工股関節の手術をし、今年4月には網膜剥離の手術、その後に後遺症があり、10月に再手術を行うなど、満身創痍(そうい)の状態を乗り越えてつかんだ栄冠だった。

 「スイムで手術した右目を蹴られるトラブルに見舞われて出遅れたが、バイクでエイジトップになり、あとは必死で逃げ、粘ることができた」と振り返る。

 支えてきた人々への感謝を忘れず、「人工股関節の選手が健常者と同じレースで世界選手権を目指すのは無理と言われてきたが、できることを証明できてうれしい」と努力を実らせた。

 世界大会に向け「さらにレベルアップして、今度は納得いくタイムでゴールしたい」とさらなる限界突破を目指す。

 (大城三太)