高校野球の第48回県1年生中央大会最終日は19日、名護市のタピックスタジアム名護で決勝を行い、沖縄尚学が8―5で那覇商を破り、5年ぶり8度目の優勝を果たした。
沖縄尚学は初回に宮城泰成の適時打で先制点を奪い、試合を優位に進めた。四回に1点差まで追い上げられたが、八回に2得点を追加して逃げ切った。那覇商は粘り強く戦ったが、勝ち越すことはできなかった。
四回2死満塁。5―4とリードしているが、一打出れば逆転を許すピンチで迎えた相手打者は4番。だが、沖縄尚学のマウンドに立つ大城陽は「打たれても仲間が返してくれる」と不安はなかった。「打たせて取る」と自身に言い聞かせ、カーブ、スライダーなどの変化球を操って一飛に打ち取った。反撃の芽をつぶし、チームは8―5で1年生大会の王座に就いた。
沖縄尚学は初回に2点、四回には3得点と、流れをつかんだかのように見えた。しかしその裏の守りでは、四球から一気に点差を縮められて1点差に。準決勝を完投し、先発を外れていた大城が急きょ登板した。秋季九州大会でもマウンドに立ったが、初戦で敗れ、「この大会で抑えて見返してやる」と意気込んで臨んだ。
177センチの長身で140キロ台の直球、変化球を使い分ける。六回にはボークで1点を許したものの、その後は無失点に抑えた。
指揮を執った伊志嶺大吾副部長は「まだまだだが、大黒柱になってほしい」と期待を込める。大城は「ここからが勝負だ。冬のトレーニング期間はコーナーの投げ分けを意識したい」と決意を新たにした。
(名波一樹)
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沖縄尚学
200 310 020│8
001 301 000│5
那覇商
(沖)新垣、我那覇、大城―宜野座、嶺井
(那)知名―知念
▽二塁打 仲松、池原(以上那)