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日本一の左利きへ 水球U16代表候補・比嘉夏海(那覇商1年) 「スキル前面に代表狙う」


社会
日本一の左利きへ 水球U16代表候補・比嘉夏海(那覇商1年) 「スキル前面に代表狙う」 練習で勢いよくシュートを放つ水球U16代表候補の比嘉夏海=7日、那覇商業高プール(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 27日から岡山県で行われる水球の16歳以下の日本代表の候補合宿に、県内から比嘉夏海(那覇商業高1年)が選ばれた。世代のトップ選手が集う合宿参加へ、「自分が持っている特技や特徴を生かしたい」と意気込んでいる。

 競技を始めたのは松島小2年生の時だ。泳げるようになり、好きな球技と泳ぐことが一緒にできる競技を探して見つけたのが水球だった。沖縄フリッパーズに入ると「きつさよりも楽しかった。特に点を決めるのが楽しかった」と競技に熱中。神森中3年の時に全国JOCジュニアオリンピックカップで全国8強に入るなど頭角を現してきた。

 武器は左利き特有のシュートレンジと視野の広さだ。個人技で相手をかわす回し込みも得意にしている。高校生となり、周囲の選手のパワーもスピードも上がったが、持ち前の視野の広さを発揮。スピードに関しては攻守の切り替えを速くすることで対応。パワーには、相手選手とつかみ合わずに間合いを取りながら、力の入れにくい体勢となったのを見逃さずにシュートを狙っている。指導する與那原祥監督は「負けず嫌いで戦術理解も高い。ポイントゲッターとしての意識も高い」という。與那原監督も日本代表候補の16歳以下の合宿に参加したこともあり、「日本代表の合宿でしか得られない感覚をつかんできてほしい」と期待を込める。

 来年6月にマルタで開催予定の世界大会に向けて行われる今回の合宿には19人が参加し、13人が代表に選ばれる。選出されれば比嘉としては初めてで、県出身者としては年齢別の日本代表は6人目になる。「自分の持っているスキルを前面に出して、代表に残りたい」。比嘉が目指す一番の目標である「日本一の左利きの選手」に向けて、代表の座を懸けた戦いが始まる。

 (屋嘉部長将)