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友寄、反撃届かず準V 島袋 3位決定戦制す レスリング全日本選手権


友寄、反撃届かず準V 島袋 3位決定戦制す レスリング全日本選手権 男子グレコローマン77キロ級決勝 対戦する友寄汰志(左)と堀北一咲望=代々木第二体育館
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 レスリングの天皇杯全日本選手権第3日が23日、東京都の代々木競技場第2体育館であり、男子グレコローマンスタイル77キロ級決勝で友寄汰志(北部農林高―日本体育大2年)は、堀北一咲望(日本体育大)に3―5で敗れ、準優勝だった。敗者復活戦にまわっていた島袋慶生(浦添工高―日体大出、新潟県レスリング協会)は3位決定戦で小堀雄大(東洋大)にTスペリオリティー勝ちし、3位となった。


 勝ったら天皇杯初優勝となる友寄汰志(日本体育大2年)だったが、大学の先輩・堀北一咲望に3―5とわずかに届かなかった。「悔しかった」とブザーが響くとマットに倒れ込み頭を抱えた。

 第1ピリオド、先にパッシブを取られた。さらにパーテレポジションから耐えたつもりだったが、2度投げられてしまい、5―0で折り返す。第2ピリオドに入っても攻める姿勢を続け、パッシブを奪い1点返す。パーテレから持ち上げるも堀北に耐えられてしまい、加点はできなかった。残り30秒から、友寄は組み合いから堀北の体勢を崩し、バックをとって2点。さらに加点を狙ったが消耗した体力では、そこから投げに展開できなかった。

友寄汰志

 1年前の天皇杯は1回戦敗退。この1年で全日本選抜選手権3位となり、今大会準々決勝では、学生2冠王者で大学の先輩・山田脩に勝利するなど結果を残した。一方、決勝では投げ技を決められなかったことから、体力やパワー、技術での課題も見えた。

 同階級は憧れの先輩の屋比久翔平が東京五輪で銅メダルを取った。「憧れているだけではだめ。大学の先輩も含めていつかは倒したい」。大きく成長した手応えを感じながらも届かなかった日本一、その先にある世界の舞台に向け、気持ちは前を向いている。

 (屋嘉部長将)